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そりゃあそうだ。
聞くだけ聞いて、お前は誰だって話だ。
「あ、、そう、ですよね」
すみません！ と思いきり頭を下げる。
「頭あげてよ。自己紹介聞きたいな」
あべさん？ がニコニコと話しかけてくれて、私も自己紹介をする。
「茂木Aです。ジャニーズ事務所の映像編集部で働いています。だけど、ジャニーズさんはほとんどわかりません、ごめんなさい、、、」
全然大丈夫よ、俺らのこと知ってくれたら十分！ なんてニコニコしてるのはさくまさん。
髪色がピンクだから覚えちゃった。
「あの、、茂木さんって何歳ですか？」
めめさんがそう聞いてきてくれて。
「めめ！ 女の子に年齢聞いちゃダメってママが言ってたよ！」
ラウールさんが嗜めてる。笑
「あ、ごめん」
「え？ いえ、大丈夫です。茂木は23歳になる代です」
「じゃあ、新卒ってことだ！」
阿部さんがニコニコと話しかけてくれる。
「はい」
「ねえ、茂木ちゃんってさ、彼氏いんの？」
ふかざわさんが爛々と質問してきて。
思いがけない質問に、思わず答えに詰まってしまって。
いるって言わなきゃ。イマジナリーだけど、いますって言わなきゃ。
「あ、、え、と。い、、ます？」
しどろもどろになりつつも答える私に毅然と言い放ったのはわたなべさん。
「お前、嘘つくなよ。」
「へ、、あ、すみません、、」
まあまあまあ、しょーたそんなに怒んないの！ なんてさくまさんが取り繕ってくれている。
私のせいで、空気が悪くなっている。
「どこ行ってもこうなるんだよね、、」
慣れたけど、嬉しくない。
私はいるだけで相手を不快にするらしい。
現にいわもとさん、私のこと睨んでるし。
「、、、失礼します」
逃げるように会議室から出た。
「仕事はちゃんとやらなきゃ、だよね」
ある決心をして、廊下を歩き出した。
「しっかり作詞して、動画編集するんだもん」
そのためにはまず、作詞対象を知らないといけない。
「ノート買ってこよう」
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作者名：なあちゃむ | 作成日時：2022年4月30日 0時
