偶然鼎立。（Ryohei.A）#2 (ページ50)

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「これ、カウンター？のところに落ちてたみたいなんですけど、、」

「ありがとうございます。お預かりしておきます」

軽く映画館の人と話して入場させてもらう。

「スクリーン4番です」

どこだろうって顔をしたりょうさんにそう声をかけて。

2人並んで4番の入り口を探す。

「ここだ！入ろっか」

そう言ってスタスタと中へ入るりょうさん。

「えっ、あっ、まじ、、、？」

小さな私の声は届かずに暗闇の中へ。

急いでりょうさんを追いかける。

「ん？どうしたの？、、、って！あ！ごめんね！？」

服の裾をバレない程度に持ったつもりがすぐにバレて。
それで、水族館でのことを思い出したのか、すごく謝られて。

「今日、謝られに来たわけじゃないですよ」

そう言って笑ってしまう。

「それに真っ暗じゃないのでこの程度なら大丈夫です。今躓いてしまって咄嗟に持ちました。すみません」

理由を言ってお互いに謝って。

「え！てか！座りましょ！？」

「ほんとだね！」

「mの9番10番です。席探しましょう！」

思ったよりスクリーン見やすそうな自分達の席を見つけて。

カメラマンさんは映画の中は来れないらしく、本当に2人だけ。

「わ、、、目撃、、、」

携帯の電源を切ろうとしたら、意味わかんないくらいの通知が目に入って。

試しにひとつ見てみると、りょうさんと私の目撃情報。

「荒れてんなあ、、、」

Twitterがプチ荒れ状態。

「どしたの？なんかあった？」

りょうさんはTwitterをしていないからこのことは知らないはず。

「いや、私もYouTubeやってるので、見かけたよ〜って連絡が入ってました」

あながち間違いではない返しをして、映画のために電源を落とす。

私が叩かれていることはりょうさんには隠しておこう。

責任感じてしまいそうだから。