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髪型に服装、メイクも良し。
香水はさっきつけたよね。ムスクの香りの陰にピオニーの香りのする最近お気に入りのやつ。
多分、りょうさんの甘すぎないやつが好きっていうのにも当てはまるはず、、、
「時間あるから一旦家帰って荷物置いてから来るか、、、」
待ち合わせは大学の最寄駅。
今大学にいるので、そのままいてもいいんだけど。
「、、、流石に重いよね」
荷物が重くて、歩くのが大変になりそう。
って事でおうちに置いてからもう一度来ることにする。
紙辞書に研究ノート、論文ファイルに史料ファイル、ポーチにお財布、筆箱に水筒、、、
そりゃあ重いわけだ。
「よいっしょっと、、、」
家に着いて重たい荷物を掛け声と共に床に下ろす。
一気に腰に解放感が伝わり、楽になる。
「はあああ、天国じゃん、、、」
時刻はまだ家を出なきゃいけない1時間前。
髪型とメイクを軽く直して、研究書を読んで時間を待った。
「あ、行かなきゃっ、、、！」
ある程度時間が経ったので、リュックから荷物を移して準備する。
香水も軽く振り直して、いざ行かん。
「ありゃ、、、思ったより早い？」
待ち合わせの15分前に着いた私。
上々のスタートかと思いきや、少し早くて。
知り合いの通るかもしれないこの駅での15分はヒヤヒヤしそう。
そんなことを考えながら待つこと10分。
いつも通り、電子書籍リーダーで読書をして待つ。
「、、、ちゃん！ Aちゃん！」
ふと名前を呼ばれた感覚がして顔を上げる。
「あ！ 合ってた！ 乗って乗って！」
駅からからと思って改札の方に向いていた私の真後ろからりょうさんは車に乗って現れた。
「え、車、ですか、、、？」
「そう！ 気にしなくていいからね、ほらあ、早く！」
そう急かされて慌てて助手席に乗り込む。
だって、助手席のドア開けられたんだもん。
っていうか、それどころじゃなく。
私、運転してもらうのに何もお礼になるものを持っていない、、、
コンビニとかでコーヒーでも買っておけばよかった。
そんな後悔をしながらりょうさんに告げた。
「お願いします。ありがとうございます」
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作者名：なあちゃむ | 作成日時：2021年11月6日 4時
