13、素敵な友達 ページ15
「「美代子!/美代子ちゃん!」」
その時、パタパタと足音がして、2人のお姉さんが血相を変えて走ってきた。
全速力で走ってきたのだろう。2人とも息が切れている?
「可奈、由紀…!?」
「大丈夫だった!?怪我とか、ない!?」
「心配したんだよ…」
可奈と由紀と呼ばれたお姉さんたちは、私の手から美代子さんをひったくると、肩を掴んでそう聞いた。
いい友達が、いるじゃないですか。
私は微笑ましい気持ちでその場を後に、しようとした…
「ところで美代子。この子誰さ?」
可奈と呼ばれたお姉さんに呼び止められるまでは。
「えっと、私の…私の、恩人さん!」
「はぁ?」
お、恩人さんですか…
間違ってはいないと思いますけど…
「まぁ、いいや」
『いいんですか!?』
ハッ、つい突っ込んでしまった…
「コイツとは長い付き合いだからな。それより、なんかありがとな。美代子がこんなに元気なのは、多分お前のおかげなんだろ?」
鋭い人だな、と思った。
普通、ここまで分かる人は数少ない。
『いえ、美代子さんを見ていられなかっただけでしたから。こちらこそ、元気になってよかったです』
フードをとって、精一杯の笑顔を作って言うとつられてお姉さんたちも笑った。
美代子さんも、さっきとは違ってしっかりと笑えているので安心した。
「あの、何かお礼をさせて下さい。私、えっと…」
『あ、私はアオイっていいます』
「私…アオイさんに救われたんですから」
お礼、かぁ…
いらない、と断ろうとしたけれど…
「遠慮すんなよ。私たちは迷惑だなんてちっとも思ってないからさ」
「ぜひ、受け取ってください!アオイさん!」
可奈さん、由紀さん…
『そんなこと言ったら、断れないじゃないですか…』
「そりゃ、どうしてもお礼がしたいんだからな」
可奈さん、結構頑固なんですね…
でもお礼、ですか…
どうしましょう?
私が悩むのもそのはず。
私はこうしてよく人助けをするが、お礼を、と言われても、今までのらりくらりと交わしてきたからだ。
うーん、と唸っていると、突然大きな爆発音が聞こえた
音のしたのは美代子さんの家のほうだった。
いや、何かが崩れる音がしたから、きっと美代子さんの家が爆発したのだろう。
一体、どうして…
その時、微かに灰の匂いが鼻をかすめた。
灰…爆発……
ーッ、まさか!!
…私予測道理なら多分あの人…。
第8の人達は大丈夫なんでしょうか!?
3人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ろーるキャベツ☆(プロフ) - 続編行きます! (2020年8月18日 13時) (レス) id: f315a783e1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ろーるキャベツ☆ | 作成日時:2020年7月22日 19時