ヌナ。ーJISUNGー (ページ42)

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ep42 【You Side】ページ42

【A Side】

JS「っ…(泣)」

A「……」

私の腕の中のちぃは
肩を震わせて声を出さずに泣く。

泣き虫なところも
泣くと耳まで赤くなるところも…

ずっと変わらないね。

A「…っ…(泣)」

ちぃが泣くと、私まで悲しくなる。

ちぃの小さな体が背負ってる孤独。

まだまだ子どもなのに
家族はバラバラになってしまって
芸能界と言う厳しい場所で

いくら夢とは言えど
本気しか許されないような仕事をしてる。

まだ、たったの13歳なのに。

A「…ちぃ？」

JS「……(泣)」

ちぃは返事の代わりに
私のお腹にさらに顔を押し付け

背中に回した手で私の服の裾を
ぎゅっと、握る。

A「ちぃは、1人じゃないよ？」

JS「っ(泣)」

A「つらかったね？寂しいのも、たくさん我慢したね？」

…ちぃにあげるよ。

私がずっと欲しかった言葉。

A「寂しいって、つらいって言えなくて、苦しかったね？」

JS「ぅっ(泣)」

A「これからは、ヌナがいるよ？」

JS「うぅっ…(泣)」

A「ヌナがそばにいるよ。1人なんかじゃないよ…」

JS「ヌナぁ…(泣)」

…どれぐらい、そうしていただろう…

ちぃと2人、涙が枯れるまで泣いた。

気が済むまで泣いたあと
さっきまでわんわん泣いてたくせに

今度は照れたように顔を伏せながら
頭をわしゃわしゃと撫でる。

JS「……へへ…(照)」

A「……？」

伏せてた顔はさらに下がり
ソファの上で膝を抱えたちぃは
微かに見えた耳が真っ赤になってて…

JS「…ヌナ？」

A「ん…？」

抱えた膝から目の下まで出して
ちぃは、私を見つめてる。

A「……？」

JS「……ありがと…(照)」

それから私とちぃは
湿った空気を振り払うかのように
たくさんはしゃいで、笑った。

JS「あはは(笑) よかった、ヌナが韓国語忘れてなくて(笑)」

A「どうゆう意味？(笑)」

JS「僕と会わなくなって、誰も韓国語を教える人がいないでしょ？忘れてたらどうしようかと思ったの！(^^)(笑)」

A「あのねぇ、ヌナだって大人だよ？自分で勉強だってできるよ！それに、韓国語話せなきゃ生活できないでしょ！」

JS「んー、確かに前よりもうまくなった気はするけどね？(^^)」

A「素直に褒めなさい、ちぃちゃん(^^)」

JS「もう、ヌナぁ！変な呼び方しないでよ！」

A「(笑)」

ふざけて、笑って。

私とちぃの間に
今まで会えなかった時間が
取り戻されて行くような気がした。