ヌナ。ーJISUNGー (ページ17)

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ep17 【You Side】ページ17

【A Side】

A「お、お兄ちゃん！？(汗)」

兄「っ…」

急に背後から抱きついたお兄ちゃんは
私のことを強く強く抱きしめる。

その強さは、痛いぐらい。

だけどそれよりも
突然の事すぎて戸惑う。

A「待って、お兄ちゃん(汗)」

兄「ヌナ、俺、ヌナが好きなんだっ…」

A「！？(汗)」

好き…

…って…？(汗)

A「っ(汗)」

頭が追いつかないうちに
お兄ちゃんは抱きしめたまま
私の服の中に手を滑らせる。

A「ま(汗) 待って(汗)」

兄「ヌナ、俺にはヌナだけなんだよっ…ひとりぼっちなんだ、ヌナしかいないんだっ…！」

A「お兄ちゃんっ(汗)」

子どもだと思ってたお兄ちゃんも
いつの間にか中学生。

力だって私には敵わないほど強い。

抵抗しても制止出来ないから
私はお兄ちゃんを説得しようとした。

A「ひとりぼっちって…チソナもいるでしょ？(汗)」

兄「…っ…」

A「おじさんや、おばさんもいる。お兄ちゃんはひとりぼっちじゃないじゃない(汗)」

「だから、やめて？」と言いかけた時…

－－－－バンッ！

A「！？(汗)」

投げ倒されたのは、ベッドの上。

何が何だかわからないまま
お兄ちゃんは私の上に覆い被さり
私の服を脱がそうとする。

A「嫌っ(汗)」

手で必死に抵抗しながら
咄嗟に見たお兄ちゃんの顔…

兄「…っ…(泣)」

A「……？(汗)」

…泣いてる…？

A「お兄ちゃん…？(汗)」

お兄ちゃんは私の服を掴む手を止めると
制服のシャツの袖でゴシゴシと目元を拭った。

A「…っ…(汗)」

兄「…俺ん家、離婚するんだよ。」

A「…えっ…？(汗)」

“離婚”…？

兄「父さんも母さんも、どう止めたって無駄だった…俺の家族はバラバラだ…(泣)」

拭いても拭いても溢れる涙を
ゴシゴシと拭うお兄ちゃんを
そっと抱きしめようとした。

だけど、その時…

－－－－ちゅっ

A「…っ…(汗)」

唇に触れた感触。

兄「ヌナしかいない。俺にはヌナだけだよ。」

お兄ちゃん…？(汗)

兄「だからさぁ、ヌナ…」

お兄ちゃんの揺れた瞳が
私の事を捉える。

A「…っ…(汗)」

兄「俺のものになってよ…」

それからまたお兄ちゃんは
私の腕を押さえつけて

必死に抵抗する私の服を
破ってでも脱がそうとした。

お兄ちゃんは涙をこぼしていて
家族がバラバラになる悲しみを

“ヌナしかいない”って言葉にした
その意味が伝わってきた気がした。