ep43 ページ43
「オッパ！(泣) オッパァァ！！(泣)」
「下がってください！」
取り乱したように泣く女の子。
シウミンに近づこうとするのを
2人のナースに押さえつけられてる。
ににと私は病室の入口で
目の前で起きていることを
ただ、眺めていた。
A「…っ…(泣)」
ただ…
怖くて、体が震えていた…
「通してくださいっ！」
バタバタと病室に駆け込んでくるナース達。
運ばれてくる器具。
ピコン、ピコン、という電子音の他に
生命維持装置の赤の点滅。
ビー、ビー、と、激しい警告音。
「オッパ…嫌っ、オッパ！！(泣)」
KI「…っ…」
A「……？(泣)」
ベッドの上のシウミンは
まるで眠っているみたいで
少しも苦しそうじゃないのに
周りのお医者さん達が
忙しなく動いて、処置をする。
電気ショックの勢いで
ベッドからだらりと落ちた腕には
点滴のチューブが繋がれていて…
その腕は私が今まで見た中で
1番白くて、細い。
想いを果たせなかったその手に
あんなにも触れたいと思ったのに
A「…っ…(泣)」
今は…
とても怖い…
「あの、オッパは(泣)」
泣き続けて目が真っ赤なった女の子が
すがるように近くにいたナースに聞く。
「今、全力で処置してますから、お待ちください！」
「オッパ…！(泣)」
A「……(泣)」
何が…起きてる…の…？
KI「……」
隣に立つににが
そっと私の手を握った。
見上げると息を飲んだ喉仏が動いて
泣きそうなのを堪えてるのがわかった。
KI「ヌナ…」
A「……(泣)」
KI「シウミンは、いたね。ちゃんと。」
A「でもっ」
KI「大丈夫。ヌナをずっと待ってたんだから…置いてくわけないよ。」
ににが手を握る力を、ギュッて、強くする。
A「……(泣)」
KI「…大丈夫だよ。絶対、大丈夫だから…」
A「……うん…(泣)」
目の前で起きていることが
うまく理解できない…
だけど、シウミンは、いる。
私達の目の前に。
だけどその命が
今にも消えそうになっている。
−−−− ピコン…
−−−− ピコン…
A「っ(泣)」
会いたい。
シウミンに、会いたい。
もう一度、笑顔が見たい。
この目で、シウミンの
確かな笑顔が見たい。
「オッパ！！(泣) 嫌だ、オッパ！！(泣)」
A「っ(泣)」
だから、お願い…
シウミンを連れて行かないで…
A「っ(泣)」
お願い、神様…！
−−−− ピーー−−
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あやか(プロフ) - しうちゃーーん、何者だーいw 面白いです♪最新頑張ってください☆ (2015年8月6日 20時) (
レス) id: f5b7a69cbd (このIDを非表示/違反報告)
きゅみん♪(プロフ) - しうちゃんあやしいぞ！！でも変な人では無さそうですねwストーカーチックですけどね！読んでて切ないけど続きが気になります！更新待ってます♪ (2015年7月23日 21時) (レス) id: 8a54724506 (このIDを非表示/違反報告)
96-YM(プロフ) - 事故で重たく辛いストーリーとミステリアスな感じがめちゃくちゃ面白いです！！すきです！(告白) (2015年7月11日 3時) (レス) id: e8cdc0e841 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：natsu
| 作成日時：2015年7月2日 21時
