ep33 ページ33
KI「で？ヌナの所にハナちゃんは会いに来てくれなかったの？」
A「えっ…？」
冷蔵庫からお茶をグラスに入れて
私の部屋まで運んで来たにには
床に座り込む私の前に置くと
どかっと胡座をかいた。
KI「だって、幽霊だったんでしょ？その“シウミン”って人。ヌナに幽霊が見えるなら、真っ先に会いに来そうなのはハナちゃんだと思うんだけど。」
そう言って部屋の中を
キョロキョロと見渡すにに。
A「……」
“幽霊”…
KI「前にもヌナ、俺にシウミンって人の話したよね？ほら、ハナちゃんのお墓参りの時。」
A「ん…そうだっけ…？」
KI「したよ〜！“シウミンが霊能力者だったら…”とか何とか言ってたじゃん。覚えてない？」
ににの言葉に、首を振って返事。
KI「あの頃からヌナにはシウミンが見えてたんだよね？何も気づかなかったの？」
“見えてた”だなんて…
A「…違うよ…」
KI「ん？」
A「シウミンはいるよ。いたの。幽霊なんかじゃない。」
KI「……」
A「ちゃんといたの…私のそばに、いつもいたの(泣)」
KI「ヌナ…」
いろんなことがパニックになって
また泣き出した私を
にには何も言わずに
ただ頭を撫でていてくれた。
だって、シウミンはいたんだもん。
幽霊なんかじゃないよ。
私の目の前で
いつも冗談ばかり言って
笑ってたんだよ。
それなのに体が透けてただとか
目の前から消えただとか
私だって信じられないぐらい驚いてるのに
他の誰かが信じるわけない。
頭でそれはわかってても
私の記憶の中にシウミンはいて
そこで笑ってるの。
A「っ(泣)」
ねぇ、シウミン。
…どうして消えちゃったの…？
KI「…ヌナ？」
A「……？(泣)」
顔を覗き込むにには
私のぐじゃぐじゃな顔を見て少し微笑む。
KI「ヌナは、また…シウミンに会いたいんだよね？」
A「…うん(泣)」
KI「じゃぁ、探そう。今どこにいるのか。」
A「…にに…？(泣)」
にには真剣な顔で何かを考えると
うん、うん、と納得してる。
KI「きっと、世の中には説明つかないような不思議なことってあるんだよ。」
A「……(泣)」
KI「ヌナはあの事故で、奇跡的に助かったでしょ？俺、それって、きっと誰かがヌナを守ってくれたからだと思うんだ。」
にに…
KI「…その“誰か”って、誰だかわからないけど…」
少し照れ臭そうに頭を掻くにに。
KI「…俺は、神様だったんじゃないかって思ってる。」
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あやか(プロフ) - しうちゃーーん、何者だーいw 面白いです♪最新頑張ってください☆ (2015年8月6日 20時) (
レス) id: f5b7a69cbd (このIDを非表示/違反報告)
きゅみん♪(プロフ) - しうちゃんあやしいぞ！！でも変な人では無さそうですねwストーカーチックですけどね！読んでて切ないけど続きが気になります！更新待ってます♪ (2015年7月23日 21時) (レス) id: 8a54724506 (このIDを非表示/違反報告)
96-YM(プロフ) - 事故で重たく辛いストーリーとミステリアスな感じがめちゃくちゃ面白いです！！すきです！(告白) (2015年7月11日 3時) (レス) id: e8cdc0e841 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：natsu
| 作成日時：2015年7月2日 21時
