ep13 ページ13
「Aちゃん、ハナに会いに、また来てね。」
お母さんはか弱く微笑むと
私のことを抱きしめた。
ハナの代わりにはなれないけど
ハナがいない現実に
一緒に向き合うことはできる。
だからまた来ることを約束して別れた。
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A「……？」
ハナの家の前にはシウミンがいて
こちらを見て立っている。
A「…シウミン…？」
XM「……」
A「…どうして、ここが…」
XM「……」
驚いてる私に近づくと
真剣な顔だったシウミンはニコッと笑う。
XM「どうだった？」
シウミンが首を傾げるから
私は気持ちを整理するように
ゆっくりと話し始めた。
A「…お母さんと、ハナの話をしたよ。」
XM「うん…それで？どう思った？」
A「……」
XM「……」
少し、体が震える。
だけど、これじゃダメなんだ。
XM「…A…？」
A「…お母さん、ちゃんとハナと向き合ってた…知りたくないことも、知らなきゃいけないことも、全部…」
XM「……」
A「…私は…事故の詳細も何もかも、何一つ向き合えてないのに…」
強くならなきゃ…
呪文みたいに心の中で呟く。
XM「…そのままでもいいんじゃない？」
A「え…？」
XM「ハナはAがサヨナラを言いに来るのを待ってるかもしれない。でもその事故のことをすべて受け止めることは望んでないかもよ？だって、つらいでしょ。」
A「…っ…」
XM「Aが前を向いて生きてくことが、1番の望み。ハナの事を忘れずにいてくれるのは確かに嬉しいけど、AにはAの人生がこの先に待ってる。だって、Aは生きてるんだから。」
「ね？」とまた首を傾げて微笑むシウミンは
なんだか不思議で…
私は無意識に一歩離れると
頭からつま先まで何往復かジロリと見つめた。
A「シウミンって…何者なの？」
XM「ん？」
A「なんか…すごく、怪しい。」
XM「“怪しい”？(笑) なんで？(笑)」
A「霊能力者？」
XM「どこがそう見えるの？(笑)」
手を広げて自分の全身を見つめながら
くるくるとその場で回るシウミン。
A「……」
そんなことあるわけないって
自分でもそう思ったけど
一瞬不思議な感覚がしたんだもん。
まるでシウミンが
死後のハナの気持ちを知ってて
代弁してるかのような…
A「……」
…でも、シウミンに言われて
少しだけ考えた。
A「……」
…ねぇ、ハナ。
ハナは、どう思う？
私はあの事故のすべてを
知るべきなのかな？
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あやか(プロフ) - しうちゃーーん、何者だーいw 面白いです♪最新頑張ってください☆ (2015年8月6日 20時) (
レス) id: f5b7a69cbd (このIDを非表示/違反報告)
きゅみん♪(プロフ) - しうちゃんあやしいぞ！！でも変な人では無さそうですねwストーカーチックですけどね！読んでて切ないけど続きが気になります！更新待ってます♪ (2015年7月23日 21時) (レス) id: 8a54724506 (このIDを非表示/違反報告)
96-YM(プロフ) - 事故で重たく辛いストーリーとミステリアスな感じがめちゃくちゃ面白いです！！すきです！(告白) (2015年7月11日 3時) (レス) id: e8cdc0e841 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：natsu
| 作成日時：2015年7月2日 21時
