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皆既月食。
何年に一度、とか
そういった情報は詳しくないけど
朝からニュース番組やラジオやネットで
盛り上がっているから
今日がその何年に一度の日、
皆既月食が起こると…
その日、私は知っていたんだ。
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ハナ「遅いー！！もう暑くて、喉乾いちゃったよー！！」
A「ごめん！電車乗り遅れちゃって！」
夏休み真っ最中の今日。
私は高校時代の友達のハナと
月食を見に行こうと
終電間近だというのに
人で溢れる都心の駅前で待ち合わせをした。
A「うわ、37度？(汗)」
駅前の大きな広告ビジョンには
熱中症に気をつけましょう、と
水分補給を促すCM。
そしてその画面の中には
日が落ちて夜にも関わらず
[現在の気温:37.5℃] の文字。
ハナ「もぉ〜夜なのに暑過ぎ(汗) 早く涼しいところ行こう！」
ハナと2人、人混みの間をすり抜けて
駅前の交差点へ。
これだけたくさんの人がいれば
それだけで体感温度が2度ぐらい上がりそう。
私達はやっとのことで
信号待ちの最前列に来ると
青に変わるのを待った。
「すごいな、遅い時間だってのに。」
「みんな考えることは一緒だよ(笑) 夏休みだから暇なのー！」
私達の後ろに立つ男の人達の会話。
確かに、考えることは一緒。
私とハナだって
夏の間だけ屋上にオープンした
屋外クラブで
お酒でも飲みながら
皆既月食を見ようって考えたから
今、こうして会ってるんだし。
『では、そろそろ月食が始まる時間かと…』
『あ、みなさんご覧ください！！』
『月食が始まりました！！』
広告ビジョンに流れてる
テレビ局の実況中継のアナウンサーの声。
街中に大音量で拡散されてるから
信号待ちをしている人達は
一斉に月を見上げる。
ハナ「あ、始まっちゃったー！もう、Aが遅れるから…」
A「あ、本当だ…」
私達の上にある満月は
下の方が少しずつ欠け始めてる。
今から移動しても
到着する頃には月食も終わってるだろう、と
私達はここでこのまま
月食を見ることにした。
きっと、周りの人も。
だから信号が青に変わっても
みんな空を見上げて、動き出さない。
ハナ「うわぁ…どんどん欠けてくね。」
A「……」
天体なんて、詳しくないけど
そもそも皆既月食の仕組みなんて
それすらよく知らないけど
この数分で月が欠けるなんて、不思議。
ハナ「Aっ！！！！！」
A「……！？」
−−−− キキーッ！！！！！
−−−− ドンッ！！！！！
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あやか(プロフ) - しうちゃーーん、何者だーいw 面白いです♪最新頑張ってください☆ (2015年8月6日 20時) (
レス) id: f5b7a69cbd (このIDを非表示/違反報告)
きゅみん♪(プロフ) - しうちゃんあやしいぞ！！でも変な人では無さそうですねwストーカーチックですけどね！読んでて切ないけど続きが気になります！更新待ってます♪ (2015年7月23日 21時) (レス) id: 8a54724506 (このIDを非表示/違反報告)
96-YM(プロフ) - 事故で重たく辛いストーリーとミステリアスな感じがめちゃくちゃ面白いです！！すきです！(告白) (2015年7月11日 3時) (レス) id: e8cdc0e841 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：natsu
| 作成日時：2015年7月2日 21時
