＊Beginning... 1＊/序章 ページ2
１９２６年、冬——・・・
美しいニューヨークの街並み・・・
私はゆったりと、しかしどこか浮ついた足取りで町の中を見て回った
初めてのアメリカ…ニューヨークの世界観に圧倒されながら、私はコートの前をキュッと握ってとある場所へと足早く歩を進める
アメリカ人と比べて私は背が低いのと、東洋の人間だから周りの人からの視線が痛い
さっさと目的地まで向かってしまおうと角を曲がったところで、誰かとぶつかってしまった
「あっ、すみません」
「あ・・・そ、の・・・」
すぐに頭を下げて謝ると、目の前にいる人物は固まってしまっているようで、その場から動かない
そっと頭を上げると、背が高くガタイは良いが、顔色が悪く大分痩せている青年が立っていた
年齢は、私とそう変わらないか少し年下くらいだろうか・・・
外国人は十代でも大人っぽい人が多いから分からないか
「えっと、大丈夫？汚れたりとかしてないかな？」
「は、はい・・・どこも・・・」
目線を泳がせながら彼は手に握っていた紙をそっと胸元に戻した
ぐうぅ、と人通りが少ない場所だからだろうか
彼の腹の虫が鳴ったのが聞こえてしまった
恥ずかしかったのか悪かった顔色が少しばかり色づいた
「君、何も食べてないの？」
「あの、・・・・・・はい」
何とも申し訳なさそうに目線を落として呟く
現在の日本もそうだが、やはりどこの国も貧富の差は激しいのだろう
しっかりとした服を誂えている紳士淑女ばかりではない
猫背を更に丸めている彼が見ていられずに、鞄の中からお手製のおにぎりを二つ取り出した
今はこれしか持ってないな・・・アメリカの子の口に合うだろうか・・・
「え、え？？」
「？・・・あ、これね。日本の食べ物で【おにぎり】って言うの。口に合うかは分からないんだけれど、よかったら食べて。大丈夫、毒なんか入ってないわ！」
驚いたように目を見開いていた彼は未だ自分の手に握られているおにぎりを見つめて、どうすればいいのかと目線をしきりにこちらにやって来る
・・・あ、食べ方分かんないよね！
私は鞄からもう一つ小さなおにぎり(小腹満たし用)を取り出して、包みの開き方をレクチャーし、彼の前で食べて見せた
小さいのは梅干し、彼に渡したのはシンプルな塩むすびと昆布だ
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奥山乃愛(プロフ) - あと動物？たちに好かれたいです！ (2023年1月7日 19時) (
レス) id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
奥山乃愛(プロフ) - 初コメ失礼します！出来たら全員のキャラに愛されたいです！（恋愛的に）あと落ちは出来れば全員落ちみたいなのが見てみたいです！無理せずに頑張ってくださいね！ (2023年1月7日 19時) (レス) id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
檜ノ山(プロフ) - まいまいさん» まいまい様、応援ありがとございます！そう言っていただけると捗ります〜！ 気長に待っていただけると嬉しいです！ (2022年6月6日 8時) (レス) id: 49e5c7c013 (このIDを非表示/違反報告)
まいまい(プロフ) - 楽しみにしています！ゆっくりで大丈夫です！更新頑張ってください( *´꒳`*)♡ (2022年6月5日 11時) (レス) @page40 id: 2c18e857c2 (このIDを非表示/違反報告)
檜ノ山(プロフ) - まいまいさん» まいまい様、リクエスト＆感想ありがとうございます！6/1に発表致しますので、それまでお待ちくださいませ(´˘`＊) (2022年5月19日 15時) (レス) id: 49e5c7c013 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：檜ノ山 | 作成日時：2022年5月9日 2時
