新しい仲間4 ページ25
「ぱーんぱっかぱーん、生き残った皆さんおめでとうございます！」
会場全体にアナウンスの声が響いていた。
「時間外に戦闘を行った方は、失格となります。」
良かった、このサバイバルマッチ形式のテストは無事に終了したんだ...。ほっとしていると、ハオランさんが険しい表情で、ポケットを見つめていた。どうしたんだろう...。
「それでは、次のテストに入りたいと思います！5分以内に3人1組のチームを作ってください。」
そのアナウンスが終了した後、5分のカウントダウンがスタートした。
「2人とも、ポケットを確認してみてくれないか？」
ハオランさんからポケットを見る様に言われる。ポケットって、へドンさんから貰ったあの黒い球だよね...どこにあるんだろう...おろおろしている私を見て、ため息を付きながらフォン君がポケットの使い方を教えてくれる。
「可視モードって言えばポケットを見られる。...何でこんな常識も知らないんだ？どうやって生きてきたんだお前は...」
フォン君に言われた通り、可視モード、と口にしてみるとポケットが表れた。す、すごい...これにはミスター〇リックもビックリなんじゃないだろうか...！
『うわっ...す、すごいですね。フォン君、ポケット出てきましたよ！ありがとうございます！』
「やめろって！これぐらいで喜ぶな、田舎女！」
魔法の様なシステムを見て、テンションが上がりついついフォン君に飛びついてしまった。顔を真っ赤にして離れて行ってしまったが、ポケットへの興奮で全く気にならなかった。
「ハイハイ、じゃれつくのは後にしてね。まずはポケットで残り人数を見てほしいんだ」
ハオランさんに頭をポン、と撫でられポケットを見る。え....何この人数...。開始時には400名ほどいた受験者数が、現在は6名まで減っていた。
「...ま、手っ取り早くて良いだろ。どのみち塔に登れる者は限られてる。」
フォン君は指で上を指さしながら不敵に笑っていた。確かにフォン君の言う通りだとは思う。けれどこの人数で次の試験なんて出来るのかな。まさか、最後の1人になるまで試験を行うなんていう訳じゃないよね。
「まぁその通りだね。という事でこの後の3人1組のチームについてだけれど、よければ僕たち3人で一緒にチームを組まないかい？」
『え、良いんですか...？私としてはぜひお願いしたいです！』
「別に...今から他のヤツら探すのも、時間の無駄だしな」
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作者名：ちゃみっする | 作成日時：2021年11月26日 20時
