さようなら故郷 ページ3
今すぐノアに会って話したい。
記事になって迷惑をかけた事、里親の申し出があった事、ノアと離れ離れになるかもしれない事。
伝えたかったけれど、彼自身合宿で忙しく会う事は出来なかった。
そのまま日数が経過し、里親を申し出てくれた人と会う事になった。
日本に住む老夫婦で、私の事を新聞で見つけたそうだ。
交通事故で亡くなった娘さんに瓜二つだそうで、どうしても引き取りたいと話していた。
悪い人じゃなさそうだった。
それに、孤児院への寄付もしてくれるみたい。
孤児院も裕福じゃないし、シスターは言わないようにしてるけれどこの養子縁組は受けた方が皆の為になるんだろう。
ノアと一緒に居たい、今のクラブチームを離れたくない...そんな気持ちが溢れる。
けれど、今まで育ててくれたシスターや皆の役に立つなら今がチャンスだって、子供の私でも分かった。
養子縁組を受け入れたら、私の日本行きが1か月後に決まった。
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ジュニアスクールの皆にお別れを伝えた後、孤児院へ帰ると私の部屋でノアが待っていた。
『ノア、久しぶり！合宿から帰ってたんだね、会えて嬉しいっ』
嬉しさから近くへ駆け寄ると、彼の雰囲気がいつもと違っていた。
少し釣り気味な目がさらに吊り上がっていて、威圧感を感じる。
もしかして、記事の事まだ怒ってるのかな...。
『あの、ノア...記事の事で迷惑かけてごめんね...もうあんな迷惑かけないから許してほしい...』
彼の表情を伺いながら伝えると、ピクリと肩が動いた。
「...それは、もう俺と二度と会わないからか？」
『え......？』
「養子縁組を受けたんだろ。俺から離れても、お前は何も感じないのか。」
眉根を寄せて苦しそうに話すノアに、自分の胸もぎゅっと締め付けられる。
彼も自分との時間を大切に思っていてくれたことが嬉しくて、視界が滲む。
『...寂しいよ。ノアは私にとって、大切な存在だから。
だから、今度は私がノアに会いに来るよ。素敵なレデイになって、サッカーもとびきり上手くなって...今度こそノアに勝っちゃうかも！』
少しふざけて言うと、手を引かれてノアの胸の中に引き寄せられた。
「...約束は守れよ、マイガール。来なかったら迎えに行くからな。」
優しいノアの声音に視界が滲む。
大好きな私の師匠、私を見つけてくれてありがとう。
数日後、私は日本へと飛び立った。
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koko(プロフ) - 冴がいるのはカナダじゃなくてスペインだった気が…？作品めちゃ面白いです！ (12月10日 10時) (
レス) @page17 id: 95a531e517 (このIDを非表示/違反報告)
乃愛(プロフ) - 夢主が、サッカーするのってあんまりないから嬉しいです！ (2023年3月16日 14時) (レス) @page25 id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
乃愛(プロフ) - 初コメ失礼します！夢主逆ハー大好きなので嬉しいです！無理せずに頑張ってくださいね！ (2023年3月16日 14時) (レス) id: fdc1778b4b (このIDを非表示/違反報告)
くちぱっち - 最高って言葉しか出てこないありがとうございます最高です (2023年2月28日 2時) (レス) @page25 id: fffe7db0be (このIDを非表示/違反報告)
himari20051117(プロフ) - ノエルノア現在最推しなのでありがとございます！ (2023年2月19日 23時) (レス) id: 60346321b0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちゃみっする | 作成日時：2022年2月13日 1時
