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第二十話 ページ22

膝「・・・!!」




「・・・なんて言葉をかけていいかなんて分かりません。ただ、貴方が闇堕ちするのをみすみす見逃すわけにもいかない」




服が汚れるのも、殺されるのも気に留めずに膝丸さんを抱きしめていた。





膝「・・・っ何を!お前が、お前のせいで兄者が・・・っ!!」






「誰のせいにしたっていい・・・ただ、今まで自分がやってきたことを否定するようなことだけはやめて下さい」






膝「・・・っ」






「貴方のその苦しみは、何のためのものだったんですか。今まで戦ってきたのは、何のためだったんですか」






膝「・・・それ、は・・・」






「・・・自分と、髭切さんの為でしょう?」





膝「・・・!!」





膝丸さんの目が見開かれる。





緋色の瞳が、大きく揺れる。





「・・・どんなに辛いことがあっても、大切なことは忘れちゃダメです。忘れてしまえば、もうそれは存在しなかったことになる」





ゆっくり、宥めるようにそう言いながら少しずつ霊力を流す。






「・・・思い出して、本当のこと」





「・・・本当の・・・こと・・・」





大量に吸い取られていく霊力の中に、また透されるように何かが見えてくる。






______暗い、何も見えない______






______寒い、痛い______






______息が・・・できない______







「・・・っ!」





膝丸さんの感情が流れ込んでくる。






痛い、痛い。






胸が張り裂けそうで、窒息しそう。






・・・っだけど!






グンッと思い切り霊力を流し込む。





大丈夫、そう言い聞かせながら。





膝「・・・っ!」





プツンと霊力が途絶えると同時に、膝丸さんがハッとする。






そして焦ったように僕を見た。






膝「おい、おい!?」





膝丸さんが必死に何かを訴えている。






だけど、なんだか意識が遠くて・・・。





霊力の・・・枯渇、だっけ。





・・・やっちったな。





ボンヤリと輪郭が霞んでいく。





遠のいていく声と、近づいてくる耳鳴り。





・・・ダメだ・・・もう、意識が・・・。





堪らずに目を閉じれば、最後に綺麗な緋色の瞳と目があった気がした。

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そら 。(プロフ) - 続きが気になります!更新頑張ってください! (2019年2月14日 18時) (レス) id: a9f1236a4e (このIDを非表示/違反報告)
猫かぶり少女(プロフ) - これは……ヤバいですね( ・`д・´)続きがすごい気になります。更新遅くても全然いいので楽しみに待ってますね!応援してます! (2019年2月3日 21時) (レス) id: e93bca515e (このIDを非表示/違反報告)
- 更新がない…絶望した。 (2019年1月23日 13時) (携帯から) (レス) id: 46e1741f78 (このIDを非表示/違反報告)
月夜桜 - 続きが読みたいです。お願いします! (2018年8月1日 12時) (レス) id: d530b8b740 (このIDを非表示/違反報告)
- 続きが読みたいなと思いました。 (2018年7月7日 22時) (携帯から) (レス) id: 46e1741f78 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ナトル | 作成日時:2018年2月25日 0時

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