硝子の乙女 13 ページ42
A「城崎・・」
城「商品に名前を呼ばれる筋合いはない。良かったな、硝子の靴がなければ何の価値も無いお前が顔と体だけで選んだ奴らに買われ、金という価値に変わるんだから。」
可笑しそうに笑いながら私の鎖を引っ張りステージに上がった。眩しいくらいのライトで照らされ客たちがざわつく。
城「お待たせ致しました。本日の目玉商品でございます！かの有名な松谷家の箱入り娘で傷一つありません。しかも夜は未経験。これから開発するもよし、召使として扱うもよし。」
客「本当にそうなのか？」
城「おや、信じられませんか？ならご覧いただきましょう。」
そう言ってポケットから出したナイフでドレスの胸元を大きく切り裂いた。胸が露わになり客たちの歓声と共に恥ずかしさがこみあげてくる。そして城崎が触れようとした時、ライトが消えた。
城「どうした！？」
城崎と客が狼狽える声が聞こえ、真っ暗の中ふわりと誰かに抱かれた。それはとても優しく、どこか懐かしかった。
言っただろ？あんたを盗みに来るって。
A「ル、パンさん？」
私を抱いていたのはあの時の人だった。驚いたのも束の間、城崎が大声で怒鳴った。
城「お前は硝子の靴が目的だろ！？何故ここにいる！」
ル「そんなのお前が勝手に勘違いしただけさ。カードにちゃーんと書いてあっただろう？松谷家の宝を頂戴するってね。そんじゃあずらかりますか！」
パチンッ！それが合図となり、会場のあちこちから爆発音と共に火花と煙が充満し始めた。客はパニックになり、会場から雪崩のように逃げていく。彼は私をお姫様だっこをしたまま、ステージ裏へと走った。銃声音と怒鳴る声、たくさんの走る音が通路にこだまする。
次「これは貸し一つだな。なあ五エ門。」
五「ああ。」
再び鳴る銃声に男達の慌てる声が聞こえ、それも段々と遠くなって行った。そして彼は螺旋階段を上っていく。まるで羽が生えた様に軽い足取りで。そして気が付けばステンドグラスの光が注がれる部屋についた。最上階にあり城崎家の先代が作った部屋、そして城崎家の人々が結婚式を挙げる部屋なのだ。私を下ろした途端、彼はゆっくりと倒れた。
A「へ？」
突然のことに頭が回らなかった。目の先には銃口を向けた城崎が立っていて、床に鉄筒が落ちている。
城「お前は幸せにさせない。なあA。」
動けない私を余所に一歩ずつ奴は近づいてきた。
ラッキーアイテム
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ラッキーメンバー
ルパン三世
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リオ - すごく面白いのですが?!続きをお願いします〜ここで止まってしまうなんて、そんな殺生な・・・。 (2019年10月5日 19時) (
レス) id: 893af52793 (このIDを非表示/違反報告)
RIA__(プロフ) - 初めまして！とてもおもしろいです！更新頑張ってくださいね(*^^*) (2019年3月4日 22時) (レス) id: 61ebe19300 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪椿 | 作成日時：2019年2月23日 21時
