裏切り少女は優しい子？

６日目　落ち月 ページ41

A「・・・梶井さん、まだあの薬あります？」
梶「ああ、あるよ！でも、何処にしまったか覚えてない。」
中「あの白い箱の中に大事そうにしまってじゃねえか。ほら、取りに行くぞ。」
梶井さんと中也さんが本部に戻って薬を取って来てくれる。多分、梶井さんを連れて行ったのは爆弾があるからだろう。
福「・・A。時間があるなら、先ほど使っていた異能の事を話してくれないか？」
エ「A、私も聞きたいわ！」
森「私は大体の事は知っているけど、ちょっと分からないことがあったな。」
A「・・・三人がそういうなら。」
まずこの三人に言われて、いいえって言いにくい。
太「それじゃあ、私達も聞かせてもらおうか。」
各自で椅子に座っている。あらためて見るとかなり大人数。
A「「月夜の花」の発動条件は月です。月が無ければ発動しません。
そして、いくつかパターンがあります。まず、蝶
一羽の蝶を出す。白い羽で会場を飛び回る。
大体百羽が限度です。あとこんなことも出来ます。
蝶が大きくなって、淡い水色に変わる。
次に花です。
会場一面にもう一度、白い花を咲かせる。
これは大体私から直径一ｋｍぐらい出せます。
少し摘んでエリスに渡す。
エ「ありがとう！A。とっても綺麗だわ。」
そして最後に吸血姫。
あの姿になる。すると首領がキラキラと眼を輝かせている気がした。
これは、血を飲んだり、異能を吸いだしたりします。あと身体能力が大体五倍ぐらい上がります。」
乱「そんなに一度に出していて、辛くない？」
A「体力的に言えば、結構消耗します。でも、辛くは無いですよ。」
太「ねえ、もし私が吸血されたら「人間失格」は君が使えるようになるのかい？」
A「・・・はい。吸血した異能又その人物にもなれます。」
でも、そんなことをしたって良いことなんてない。だって、使い方が想像できないから。触れれば簡単、じゃない。タイミング、間合い、相手の思考全てを理解しないと異能が最大の力を出せない。
敦「じゃ、じゃあ。あの機器が不具合を起こした時の人物は・・。」
A「はい。私です。」
何かホッとしているけど実際は悪いことしたからね。
鏡「ねえ、A。何で、あの時私達を殺そうとしなかったの？」
A「・・・殺されたかったの？」
鏡「違う。ただ不思議に思った。」
そう言う鏡花ちゃんの眼は私を見透かしているように見えた。

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