裏切り少女は優しい子？

１日目　夜 ページ12

荷物をまとめ、自宅まで黒服さんに送ってもらった。
A「ありがとうございます。」
黒「いえいえ、それではまた。」
鍵を開け、中に入ると乱歩さんと社長が居た。
A「先刻ぶりです。」
乱「ねえお菓子何処？」
A「これから、お茶も淹れますから待っていてください。」
福「・・・A。」
A「何ですか？福沢さん。」
お茶とお菓子の準備をしながら答える。
福「多田菜の件についてだが。」
ダンッ。福沢さんのお茶を勢いよく置いた。福沢さんは特に驚いた様子は無かった。
福「あやつの自作自演と取って良いのか？」
お菓子を置く手を止めて、福沢さんを見る。
福「その顔は・・・合ってないのか？」
A「いいえ。気づいてくれて嬉しいです。ただ・・・。」
乱「復讐するまで、探偵社に戻らないんでしょう？」
　やっぱり、乱歩さんには敵わないなって思った。
A「はい。・・・私があいつに復讐するまで、ポートマフィアに行きます。」
福「何！？」
A「私は貴方と出会うまで闇側(あちらがわ)だったので、そんなに変わりませんよ。」
福「しかし・・・はあ、何を言っても駄目なようだな。」
「席を外すぞ。」そう言って電話を持ってリビングを出た。
乱「・・・ねえ、もし復讐したとしてその後はどうするの？」
A「え？」
乱「だって、君さ。他の社員も許していないでしょ？」
確かに。如何するんだろう？乱歩さん、社長、ナオミちゃんあと賢治君は良いのだけれど(賢治君は私に何もしませんでした。)、太宰とか国木田とか与謝野さんとかどうしよう？
福「乱歩、帰るぞ。他の社員が怪しむころだ。」
乱「はーい。それじゃあ、また来るね。A。」
A「ええ、今日はありがとうございました。」
二人を見送った後、寝室で次の日まで寝た。
黒服さんを呼んでポートマフィアに向かった。途中でナオミちゃんに電話をしながら。

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