＜BROTHERS CONFLICT＞Natsume with broken‐hearted girl -Final (ページ10)

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「遅くなってすみません。今日からまた宜しくお願いします梓さん...そして、棗さんも(微笑み」

梓「あ、うん。大丈夫。正確にはまだ時間ではないからね。そこに座ってくれる？」

棗「ちょ、おい梓！？」

梓「何？彼女が座る場所に何か文句でもあるの？」

棗「いや、そういう事では...(汗」

でも、よりによって俺の隣じゃなくても良いだろ...

「ここ、良いですか...？」

棗「あ、あぁ...。」

見た限り、前のことは気にして...はいないのか？

でも、彼女が気を使っている可能性だってある。

棗「えっｔ(じゃ、少し早いけどメンバーも揃ったし打ち合わせ始めるね梓」

「はい(微笑み」

棗「おう...」

それから、俺は彼女に何も聞き出すことは出来ずその日一日は打ち合わせで終わろうとしていた。

梓「よし、今日はこれで終わり。何か質問は？」

「大丈夫です(微笑」

棗「俺もだ」

梓「それじゃあ、椿の方には僕から今日のことは伝えておくね。明後日から本番だけど気を引き締めてお互い頑張ろう。じゃ、今日は解散。」

梓がそう言うと彼女は早々と会議室を出て行ってしまった

「では、私はこれで。お疲れ様でした(ペコ」

棗「あ...」

ーパタン

梓「棗、早く行きなよ。」

棗「え？」

梓「彼女に話するんでしょ。」

棗「でも、アイツは余り気にしていない様だったし...」

梓「彼女が気にしていなかったとしても、棗が気にしてるんでしょ？そんなにウジウジしてる暇があったら、ささっと行きなよ。」

棗「梓...あぁ、行ってくる！」

梓「うん、行ってらっしゃい(微笑み」

俺は会議室のドアを勢いよく開けて、全速力で彼女を追いかけた。

会議室を出て真っ直ぐに続く通路を走り、突きあたりを右に行くと出口だ。俺はそこを曲がると出口から出たところの10ｍ先ぐらいにいた彼女を反射的に呼び止めた。

棗「待て！」

「え...棗さん？！」

棗「悪い、呼び止めて...話が、あるんだ...。」