＜BROTHERS CONFLICT＞Natsume with broken‐hearted girl -Final (ページ9)

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#39 ページ9

Aside

今日は2回目の打ち合わせ。
風邪も無事完治したものの、仕事場へ行く足がとても重たくて仕方がなかった。

仕事だって分かってるけど、やっぱり棗さんと顔を合わせるのは怖かった。
あの電話の意味もよく分からなくてモヤモヤする…。
けど、こんな事で一々気をまわしていては話にならない。これから一緒に仕事をしていくという仲なのに。

「...頑張らないと。」

私はそう静かに呟いて重い足を仕事場へと動かした。

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棗side

め…つめ……

梓「棗!!」

棗「うわっ！？」

梓「ったく…何、仕事中に寝てるの」

棗「あ、あぁ…悪い。」

梓「椿、今日の仕事が長引くそうだから今日は来ないって。今日のことは僕から伝えておくよ。」

棗「あぁ、分かった...。」

梓「...居眠りできるぐらい彼女に会うのは余裕なんだね。」

棗「そんな訳無いだろ...！」

梓「！？」

棗「あ...悪い。」

梓「別に良いけど...じゃあ何？今日の打ち合わせで彼女に会うことを考えたら昨夜中々寝付けなくて寝不足って感じ？」

棗「そんな事...」

梓「図星だね。」

棗「ぅ...」

梓の言っていることは事実だ。

本当に昨夜は今日のことをずっと考えていて中々寝付けなかった。この前は彼女にあんな電話をしてしまった。後々、考えてみると梓の言う通り言い過ぎたと思って、それから自分のしたことに罪悪感を感じて色んなことに目がいかず仕事でもミスをばかりしてしまった。

棗「彼女、今日来るのか？」

梓「今日は何にも連絡きてないから恐らく来ると思うよ。」

棗「そうか...」

梓「棗、そんなんで大丈夫なの？」

棗「え？」

梓「これから、仕事をしていくという仲なのにそんなんで仕事に集中出来るの？そこで失敗するなんて僕や椿は余り気にしなくても、スタッフや他のキャストさん達の迷惑にもなる。それに、彼女もね。兄として言わせてもらうけど、人様に迷惑をかける弟なんて恥ずかしいから絶対にやめてよね。」

棗「梓お前な...最近、兄という特権を使いすぎじゃないのか？(汗)」

梓「そう？でも、仕事のミスは心配してないけどね。初めてやる仕事だし、棗もいつも以上に真剣に取り組むだろうから。」

棗「まぁ、迷惑はかけないよう注意すｒ(ガチャ」

「遅くなってすみません。今日からまた宜しくお願いします梓さん...そして、棗さんも(微笑み」

何でだ。

俺はこの時、この目の前いる彼女の笑みにひかかった...。