＜BROTHERS CONFLICT＞Natsume with broken‐hearted girl -Final (ページ7)

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#37 ページ7

Aside

最悪だ。

こんな日に熱出して風邪ひくなんて

椿さんと梓さんにも迷惑をかけてしまった。
そういえば、もう一人の出演者って誰だったんだろ...

「...棗さん...？」

・・・・・・。
は？！
何で今私、棗さんなんて！
馬鹿か！？熱出したぐらいで私は馬鹿になってしまったのか...(苦笑)

有り得ない...そもそも私はもう恋なんてしないし、する権利も無いって分かったじゃない！！
それなのに、また何で...失恋した棗さんを。

～♪

「電話...？」

そして、私はベッドに横になりながら手探りで探した携帯を手に取り電話に出た

「はい、もしもし」

「...もしもし。俺だ。」

「......棗さん？」

「悪いその...いきなり電話なんかして。病人に電話なんてどうかと思ったんだがな。」

「え、どうして棗さんが私の体調のことを？」

嘘だよね。有り得ない...だって、そんな偶然がある訳

棗「やっぱりまだ知らなかったんだな...話はもう聞いてると思うがお前が今度また主演でうけるアニメがあるだろ。それで、椿と梓ともう1人素人がメンバーって事は知ってるよな？...その素人って言うのが俺なんだよ。で、さっきまで椿たちと打ち合わせをして終わったとこなんだ。」

「そう...だったんですか。」

余りにも衝撃なことで私は途切れ途切れにしか返事が出来なかった。

棗「悪い、びっくりしたよな。俺は今度このアニメがゲーム化する時の担当に合たってたんだが、その流れでこういう事になってしまってな。それで、今日の打ち合わせに行くまでお前がこの作品の主演をする事を知らなかったんだ...。」

「い、いえ。台本も仮でまだちゃんとしたキャストは載っていませんでしたし、仕方ないですよ(汗)」

どうしよう...動揺しすぎて上手く喋れない...

棗「......悪い」

「え？」

棗「お前が主演ってことを分かっていたら俺はこの仕事を引き受けていなかったかも知れない。」

「......。」

どういう事？私が主演だったらって

「えっと、どういう事ですか？(汗)」

ダメだ。また、声が震えてしまう...

棗「また、お前を.....傷つけてしまうかもしれない。」

「...へ？」

棗「あ、悪い。運転中だから切るよ。次の打ち合わせはまた椿たちから連絡がくると思うから。じゃあ、話はこれだけだ...お大事にな。」

＿ッ＿ッ＿ッ＿＿＿＿...

携帯を当てていた耳に電話が切れた音だけが残る。
けど私自信の中では何か言いたそうな棗さんの声だけが残っているような気がした。