＜BROTHERS CONFLICT＞Natsume with broken‐hearted girl -Final (ページ21)

今日:9 hit、昨日:1 hit、合計:15,964 hit

#49 ページ21

Aside

棗「...まぁ、その理由を聞いたとき普通に驚いたよ。」

「...よね...」

棗「え？」

「くだらないですよね...失恋が理由なんかで会社を辞めて逃げるように、その場から消えるなんて...」

棗「...くだらなくなんて無い...俺が悪いんだよ...」

「っ...どうして！？どうして棗さんが悪いなんて言うんですか？棗さんに罪なんて無いはずです！なのにどうして、さっきから自分が悪いみたいに...辞めてください...」

棗「違うんだよ...」

「何がですか...？」

棗「俺が早くお前に伝えるべきだったんだ。」

「え...？」

棗「どこでどう誤解したのかは風祭に聞いたよ。あの時の会話だろ？」

「...」

何を言ってるの、棗さん...

棗「あの時の会話は...お前の事なんだよ。」

「...は？」

棗「俺はお前が...ずっと好きだった。お前が入社した時からずっとな」

「......」

え...今何て...

好き......？私を？

棗「悪い、いきなり。」

「...けど私は...」

棗「人を好きになることをやめたんだって？」

「っ...」

棗「だから俺は決めた...もう一度俺を好きにさせてみせる...」

そう言いながら棗さんはテーブルの上に置いていた私の片手を取って

棗「ちゅ...改めて言うな。俺と付き合って下さい」

「ちょ///」

手の甲に今...///

それに...付き合ってって...

「すいません！失礼します！！(ガタっ」

私は何がどうなったのかと焦り、思わず席を立ち店を出て行ってしまった。

焦りすぎて何が何だか本当に分からない。棗さんが私を好きだった？また好きにさせる？

『俺と付き合って下さい』

脳裏にさっきの棗さんの声が何度も聞こえてくる...

ダメ...人を好きになっちゃイケない。

やっと全てが一からになったのに...何で

ーバタン

私は無我夢中で街を走り抜けて家に入った。

そして、乱れた呼吸が整った後に手を胸に添える。

「何で.....///」

呼吸は呼吸は整ったはずなのにどうして...

「......胸が鳴り止まないのよ...///」