出会い ページ4
か、噛んだーーーーーー！！！！！！！！！！
こ、こここれじゃ変な人だ…教室の前うろうろして自分の名前噛んだただの変な人だよ……
どこか泣きそうになりながらも口を開く。
｢あぅ、ご、ごめんなさ、わたし｣
｢雪乃瀬さんって君かぁ！！！！！！！！｣
慌てて訂正しようとした途端、私の言葉は遮られ緑の少年にキラキラした瞳で見つめられる。
心做しかぐいっと身体を近づけられた。ど、どうしたんだろう。
｢オールマイトから聞いていたんだよ、転入生が来るって！すごい、このネコみたいなのって君の個性？常闇くんみたいに自分の中に生き物が｣
ぺらぺらと活き活きした表情でなにか語り始めた彼の情報量の多さに混乱してくる。
とこや？くん？オールマイト、から？
目がぐるぐるするし焦る気持ちからぱっぱっと気体が弾ける。
とにかく、引かれていないみたいでよかったと思った。
｢こいつが新しい仲間だ。雪乃瀬A。｣
相澤先生の雑な紹介で前に立つ。
ピンク色の女の子が食い入るようにこっちを見てかわいいとか目綺麗とかはしゃいでくれている。それを静止している紺色の髪の女の子も可愛い…。
緊張で唇を噛みながらもそっと教室を見渡すと、緑色の彼が首をこくこく頷かせながらこっちを見てくれていた。
私が人見知りだって気づいているのかもしれない、すごく優しい。
｢雪乃瀬の席は……轟の後ろだ。
さっさと座れ。｣
しれっと知らない名前が出てきて困惑しながらも返事を返す。
とどろきくん…と、とどろきくん……
｢おい、こっちだ。｣
後ろの方で控えめに手が上がったのが見えた。
綺麗なオッドアイにすんとした表情。白と赤で半分に分かれた髪の毛。
…ん？
なんだか、見覚えのある……
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作者名：わるつ | 作成日時：2019年7月13日 2時
