本日ハ雨天ナリ・・・89 ページ44
side鶴丸
・・・
握りしめた拳が震える。
あの悲劇が起こったのも、全てあいつのせい。
鶴丸「・・・・・・敵の部隊の槍にやられて、貞坊が戦闘不能の状態になったんだ。・・・本来なら、本丸に戻って手入れしなきゃならない。・・・・・・なのに、・・・
・・・・・・あいつはそのまま行軍を決行した。
しかも、その進軍先に・・・検非違使が出たんだよ。
度重なる出陣で出現しやすくなっていたのも知っていたのに・・・あいつは迷わず進んだ。
・・・まぁ、あいつもまさか今、検非違使が出るとは思ってなかったんだろうな。
急いで撤退しようとしたらしいが、重傷者を部隊に抱えている状態じゃ、逃げきれないどころか乱戦に巻き込まれる。
・・・・・・だから、・・・
・・・・・・・・・貞坊を、
・・・池田屋に置き去りにした。」
・・・俺のその言葉に、
目の前の彼女は、たちまち目を見開く。
鶴丸「・・・・・・手入れをしようと思えば、その時間はあったのに・・・。
・・・でも、あいつにはそんな考えはさらさらなかった。」
・・・
__??「・・・よし、帰還するぞ。太鼓鐘は・・・・・・・
・・・置いていけ。」
__??「俺の霊力が無くなったら、それこそお終いだろうが。」
__??「手入れなんざこいつにしてどうする?!
いいから早く撤退だっつってんだよ!折られてえのかてめぇら!!」
忌々しいやつの声が、今でも聞こえてくる。
鶴丸「・・・・・・貞坊がまだ折れずに生存しているかは・・・・・・
・・・誰も分からない。」
俺は、一つため息をついて、
鶴丸「・・・これで全部話した。どうだい、君はこれで満足か・・・・・・?」
そう言って彼女を見ると・・・
『・・・・・・・・・』
俯いていて表情は分からない・・・が、
(・・・・・どうせ君は、・・・・・・)
そう思って少し覗き込むと・・・
・・・
鶴丸「・・・・・・!」
瞬間に息を飲んだ。
彼女のその顔は、
俺が初めて見た表情だった。
___「ド怒り」・・・と言うのが正しい表現だろう。
ドス黒い異様なオーラに身を包み、
ギラギラと光る金眼の右目。
(・・・君は・・・こんな顔も出来るんだな・・・)
俺は、今日もまた一つ彼女に驚かされた。
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よぺ(プロフ) - 鳳李千歳さん» 私ももう趣味の一環として書いているので、全然苦ではないですよ(笑)。楽しんでいただけているのなら、本望です(*^^*)。まあ、程々に頑張ります! (2020年3月27日 18時) (レス) id: e6cb5ae321 (このIDを非表示/違反報告)
鳳李千歳(プロフ) - やはりとても面白いですが、無理はしないで下さいね? (2020年3月27日 13時) (レス) id: 94a41c4f40 (このIDを非表示/違反報告)
よぺ(プロフ) - 鳳李千歳さん» わああ!ありがとうございます┏○┓。そうですね、結構序盤で長めに使ってしまったので、伊達のお話が終わったら、長谷部くんとかの絡みを作りたいと思います!千歳さんの小説が出来たら読んでみたいですね!ご意見ありがとうございます! (2020年3月27日 7時) (レス) id: e6cb5ae321 (このIDを非表示/違反報告)
鳳李千歳(プロフ) - とても面白かったです!一期か、へしべ(圧し切り長谷部)、亀甲と夢主ちゃんの絡みがほしい…。というか夢主ちゃんとっても可愛いです!!僕もこんな小説書けるようになりたいです!尊敬しました!ぜひ体調に気を付け頑張ってください!!!応援してます! (2020年3月27日 3時) (レス) id: 94a41c4f40 (このIDを非表示/違反報告)
よぺ(プロフ) - Λさん» ありがとうございます!そう言って頂けてとっても嬉しいです(*´ω`*)。完結までは頑張りたいと思いますので、これからもよろしくお願いします! (2020年3月26日 19時) (レス) id: 737a10364d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:よぺ | 作成日時:2020年3月24日 9時