『本日ハ晴天ナリ。』第弍章【刀剣乱舞】

本日ハ雲天ナリ･･･80 ページ35

sideA



重傷以外の刀剣男士がほぼ集まった。



おそらく、来ていない人は、重傷者に付き添っているのだろう。


後で配りに行こう。




厨から大広間へ行くと、



今剣｢なにがはじまるんですか？｣




どうやら短刀達は、ご飯のことを伝えていないらしい。


サプライズでもしたいのかな。




青江｢まったく･･･なんの真似だい？｣



御手杵｢･･･何も無いが･･･？｣


歌仙｢厨を使っても良いと許可した覚えはないんだが･･･｣


燭台切｢･･･｣





私は厨から、料理のお皿をお盆に乗せて、


短刀に手渡す。



『･･･はい、これはあっちへ運んでください。』


信濃｢ん、分かった｣




すると、一期一振さんがこちらに近づいてきて、


一期｢弟達に、何をした･････｣



ギロリと私を睨む。


『･･･別に、何もしていません。』


一期｢嘘をつくな･･･！｣



対応に困っていると、


薬研｢いち兄、五虎退達は大将の手伝いをするって言ってた。嘘じゃねえよ。｣

すっと私と一期さんの間に入って薬研が止めてくれた。


一期さんは、不満そうな顔をしながら自分の席に戻る。





･･･


料理がどんどん机に並べられていく。



今剣｢わぁ･･･！なんですかこれ！とってもおいしそうです！｣



三日月｢･･････初めて見るな･･･｣



長谷部｢･･･これは、なんという料理なんだ･･･？｣




『私の得意料理、オムライスです。ケチャップをかけて召し上がってください。』



私が試しに自分のオムライスに兎の絵を描くと、


短刀達は更に盛り上がる。



秋田｢おお･･･！僕もやりたいです！｣


乱｢次はボクに貸してね！｣





楽しんでもらえているようだ。





全て準備が整った。


『それでは、いただきます。』

私の声に合わせて、元気な声が響く。





短刀達は、目を輝かせながら次々に料理を口の中へ運ぶ。


それに連られて、脇差や打刀の人達も、少しずつ食べてくれた。



でも、



料理が物珍しいのか、それとも私が作ったものだからなのか、


中々食べてくれない人達もいる。




私はすっと立ち上がってその人たちの元へ行く。



『･･･食べないんですか･･･？』





和泉守｢人間の作ったものなんて･･･｣

すると和泉守さんは、堀川さんに｢好き嫌いしない！｣と食べさせられていた。



燭台切｢･･･別に･･･君を信用してる訳でもないし、食べる必要なんか･･･｣


私は小さくため息をつく。

本日ハ雲天ナリ･･･81→←本日ハ雲天ナリ･･･79

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す