本日ハ雨天ナリ・・・67 ページ21
sideA
『・・・では、手短に・・・。燭台切さんは、以前、主に炊事を担当していたと聞きました。』
するといきなり、
燭台切「・・・君に作れって言うのなら、それは引き受けないからね。」
刀帳に載っていた燭台切さんの穏やかな顔は何処へやら。
その冷たい視線は中々慣れない。
『・・・いえ、そういうことではなくてですね・・・』
燭台切「・・・・・・?」
『・・・この本丸に、食材は残っているんですか・・・?』
燭台切さんは、小さくため息をつく。
燭台切「・・・君も見ただろう。・・・・・・もうだいぶ前に、食料は底を尽きてるよ。」
たしかに、あの畑では育つものも育たない。
『そうですか。・・・ありがとうございます。私からはこれだけなので・・・・・・あ、』
燭台切「・・・・・・なに・・・?」
実は、
私はこの部屋に入ってから、少しばかり違和感を感じていた。
刀帳で見かけた一振り。
『・・・・・・あの、・・・『太鼓鐘貞宗』さんは・・・この部屋にはいないんですか・・・?』
私がその名を言った瞬間、
部屋の空気が明らかに変わった。
この部屋には、短刀である太鼓鐘貞宗さんもいるはずなのに、
何故か私は、この本丸に来てから一度も見たことがない。
すると、腕を組んで座っていた鶴丸さんが
大きくため息をつき、
鶴丸「・・・・・・君ねぇ・・・もう少し考えて喋った方が身のためだぞ。」
『・・・?・・・でも、ここにはいるんですよね』
鶴丸「・・・貞坊は、・・・・・・
・・・もうここの本丸にはいない。」
__え?
私はそんな事、聞いてない。
『・・・でも、政府には、「ここの刀剣は一振りも折れてない」と伝えられましたが・・・?』
鶴丸「・・・・・・いや、貞坊は・・・」
燭台切「もういいよ、鶴さん。」
鶴丸「・・・!」
突然割って入って来たのは、燭台切さん。
なに、何があったの・・・?
燭台切さんは俯きながら、
燭台切「・・・話が終わったのなら・・・・・・もう出ていってくれないか・・・。」
『・・・え、・・・・・・でも・・・』
すると燭台切さんは、傍にあった机をダンッ! と叩いて、
燭台切「聞こえなかったのかい・・・? 出ていけと言っているんだ!!」
その勢いに、私の肩はビクリと動く。
『・・・分かりました。失礼しました。』
燭台切さんの手は、震えていた。
548人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
よぺ(プロフ) - 鳳李千歳さん» 私ももう趣味の一環として書いているので、全然苦ではないですよ(笑)。楽しんでいただけているのなら、本望です(*^^*)。まあ、程々に頑張ります! (2020年3月27日 18時) (レス) id: e6cb5ae321 (このIDを非表示/違反報告)
鳳李千歳(プロフ) - やはりとても面白いですが、無理はしないで下さいね? (2020年3月27日 13時) (レス) id: 94a41c4f40 (このIDを非表示/違反報告)
よぺ(プロフ) - 鳳李千歳さん» わああ!ありがとうございます┏○┓。そうですね、結構序盤で長めに使ってしまったので、伊達のお話が終わったら、長谷部くんとかの絡みを作りたいと思います!千歳さんの小説が出来たら読んでみたいですね!ご意見ありがとうございます! (2020年3月27日 7時) (レス) id: e6cb5ae321 (このIDを非表示/違反報告)
鳳李千歳(プロフ) - とても面白かったです!一期か、へしべ(圧し切り長谷部)、亀甲と夢主ちゃんの絡みがほしい…。というか夢主ちゃんとっても可愛いです!!僕もこんな小説書けるようになりたいです!尊敬しました!ぜひ体調に気を付け頑張ってください!!!応援してます! (2020年3月27日 3時) (レス) id: 94a41c4f40 (このIDを非表示/違反報告)
よぺ(プロフ) - Λさん» ありがとうございます!そう言って頂けてとっても嬉しいです(*´ω`*)。完結までは頑張りたいと思いますので、これからもよろしくお願いします! (2020年3月26日 19時) (レス) id: 737a10364d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:よぺ | 作成日時:2020年3月24日 9時