本日ハ雷天ナリ・・・74 ページ28
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__『・・・望月、ゲートまで走ってください・・・!』
少し焦り気味に声をかけると、
戦慣れしているのか、望月は素直に言うことを聞いて、ゲートまでの一直線を走っていった。
これで、本丸に食料や資源が届くだろう。
私は今置かれている状況に反して、安心していた。
敵は望月を見ていたが、それはすぐ私の方に向き直る。
敵部隊の中でも、機動が今までより格段に上がった槍が、一気に私との間合いを詰める。
『・・・望月の邪魔は、させませんよ・・・・・・!』
私も負けじと抜刀し、
向かってくる敵にまっすぐ構える。
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一方、本丸では・・・
・・・
清光「・・・ねぇ、主、遅くない?」
安定「・・・・・・もう、日が暮れちゃうよ」
清光と安定が不安の声を上げる。
薬・山「・・・・・・」
薬研と山姥切は、先程からずっとゲートを見てはため息を零す。
その様子を見ていた長谷部もまた、ゲートの方を見る。
長谷部(・・・一体、どこの時代に行ったらこんなに遅くなるんだ・・・?)
少なくとも、長谷部が予想していた時代でなかった事は明らかであった。
話を聞いた乱も、玄関をウロウロしている。
山姥切「・・・・・・早く、戻ってきてくれ・・・・・・主・・・」
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・・・
キィン!と甲高い音を鳴らして、
大太刀の攻撃を受けた私の打刀が、真っ二つに折れた。
大太刀二体は何とか片付けたものの、まだ重傷の大太刀と槍一体が生き残っている。
振りかぶった大太刀の攻撃を防いだ瞬間、
『・・・・・・っ!・・・あ、ぁ・・・!』
右肩に、ずしりと重い感覚。
そして、
・・・
敵の槍が、私の肩を貫いた。
目の前に鮮血が飛び散り、内側から焼かれたような痛みが走る。
(・・・倒すのは・・・もう無理だ。)
そう思った私は、
折れて残った打刀を、槍の顔を目掛けて投げる。
短刀のように短くなった打刀は、
まっすぐに敵の槍の目を射抜く。
敵がそれに怯んだ瞬間、
私は全速力でゲートまで走る。
それでも、目に刺さった刀を引き抜いて、
敵も一気にこちらに来る。
素早い機動で私の背後を捉えた槍が、
私の体に触れる瞬間、
私はゲートに飛び込んだ。
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よぺ(プロフ) - 鳳李千歳さん» 私ももう趣味の一環として書いているので、全然苦ではないですよ(笑)。楽しんでいただけているのなら、本望です(*^^*)。まあ、程々に頑張ります! (2020年3月27日 18時) (レス) id: e6cb5ae321 (このIDを非表示/違反報告)
鳳李千歳(プロフ) - やはりとても面白いですが、無理はしないで下さいね? (2020年3月27日 13時) (レス) id: 94a41c4f40 (このIDを非表示/違反報告)
よぺ(プロフ) - 鳳李千歳さん» わああ!ありがとうございます┏○┓。そうですね、結構序盤で長めに使ってしまったので、伊達のお話が終わったら、長谷部くんとかの絡みを作りたいと思います!千歳さんの小説が出来たら読んでみたいですね!ご意見ありがとうございます! (2020年3月27日 7時) (レス) id: e6cb5ae321 (このIDを非表示/違反報告)
鳳李千歳(プロフ) - とても面白かったです!一期か、へしべ(圧し切り長谷部)、亀甲と夢主ちゃんの絡みがほしい…。というか夢主ちゃんとっても可愛いです!!僕もこんな小説書けるようになりたいです!尊敬しました!ぜひ体調に気を付け頑張ってください!!!応援してます! (2020年3月27日 3時) (レス) id: 94a41c4f40 (このIDを非表示/違反報告)
よぺ(プロフ) - Λさん» ありがとうございます!そう言って頂けてとっても嬉しいです(*´ω`*)。完結までは頑張りたいと思いますので、これからもよろしくお願いします! (2020年3月26日 19時) (レス) id: 737a10364d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:よぺ | 作成日時:2020年3月24日 9時