今日:72 hit、昨日:100 hit、合計:27,356 hit
小｜中｜大
第27話 ページ27
初めて食べたピタはとても美味しくて、思わず3個食べてしまって彼に笑われた。
自宅に戻ったあともしばらくゆっくり会話して、私は彼が入れてくれたホットミルクをふーふー冷ましながら飲んでいた。
｢君は、この世界でも生きていけそうか。｣
｢うん、アルハイゼンいるし、結構見しった世界だから楽しい。｣
｢そうか。｣
｢……でも、また私もアルハイゼンと同じようにふとした瞬間に元の世界に帰っちゃうんじゃないかって思って、不安。｣
失ったと思った彼とまた会えたのだ、より一層その気持ちは強くて、私は楽しい半面恐ろしさを感じていた。
｢安心するといい、そんな日は来ない。｣
｢えぇ、なんでそんなに自信もって言えるの？｣
｢男の感だ。｣
｢なにそれ。｣
クスクスと思わず笑みをこぼすと、彼も少し口角を上げた。
ゆっくりと最後の一口を喉に通すと、私はカップをテーブルに置いた。
｢飲んだか、なら寝るといい。明日また話そう。｣
｢うん、えっと、アルハイゼン。｣
｢どうした？｣
｢また会えて嬉しい、これからもよろしくね。｣
｢…あぁ、俺も嬉しいよ。おやすみ。｣
｢うん。おやすみ。｣
私の額に軽くキスを落とすと、彼は自身の寝室へ足を運んだ。私もそれを見て、自身の部屋に戻ってベットに倒れ込んだ。
あぁ今とても幸せな気分だ。
こんな幸せな日々がずっと続きますように。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 179人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：やたお | 作成日時：2023年8月21日 0時
