家に帰ったら推しに剣を向けられたんですが (ページ2)

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第2話ページ2

「ぎゃく…とりっぷ…？？？？」

暗闇に慣れてきて、しっかりとまではいかないがだいぶ見えてきた視界に入ってきたのは、アルハイゼンで、私はこれネットでめちゃくちゃ見たやつだ、と遠い目をした。

とりあえず、この状態のままはお互いあんまり良くないなと考えて、彼に話しかける。

「え〜と…取り敢えず、詳しくゆっくりと、冷静に話し合いたいので、部屋の中、行きませんか？その、私がなにかしそうって思うなら、剣とか向けたままでいいので…。」

視線をリビングの方へ向けると、彼もそちらを向いてまたこちらに視線を戻した。パッと一瞬で手にしていた剣が消えて、彼は暗闇の中、リビングへ向かい歩き出した。

「早くしてくれ、話し合いをするんだろう。」

それをボーッと見てたら、彼の声で正気に戻されて、急いで後を追いかける。おかしい、家の主は私なのに、圧倒的に彼が主導権を握っている。

まぁそれもそうか、武術も知能も持っている彼の方が圧倒的にアドバンテージがある、余裕が見えるのも納得だ。対してこっちはただの社畜のOL、アルハイゼンから見ても弱っこい人間に見えてるだろう。実際大正解だ。

遠慮なく扉を開けてズカズカと進む彼の後ろを歩きながら、壁についている電気のスイッチを押して眩しさに一瞬視界がグラつくも直ぐに慣れて前を向く。

ここに引っ越してきてスグに買った、少しくたびれたソファに彼は腰を下ろすと、顎で私に目の前に来いと指示を出した。

それに従って、床に正座で座り込むと、彼は早速口を開いた。