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最終話 ページ26
「わ、私も、アルハイゼンのこと、好き…で」
言い切る前にいつの間にか隣に来ていた彼に抱き締められる。
「…良かった。君が俺に好意を持っているとは思っていたが、いざ君に告げるとなると、もしもの可能性を考えて怖かった。」
そう言う彼の声は震えていて、緊張していたのが伝わってくる。
顔には出ないのに、声にはそれが顕著に表れていて、何故だが顔が真っ赤になっていくのが分かる。
ギューッと力強く抱いてくれる彼に応えたくて私も彼の背中に腕を回すと、更に強い力で抱きしめられる。
「ぐえ…アルハイゼン…ちょっと苦しい…。」
「耐えてくれ。」
「む、無理、無理耐えれない。」
バシバシと彼の背中を叩くと、はぁと1つため息をついて彼は離れて行く。
「仕方無いな。」
「自分の力の強さを把握してください…。」
「俺は文弱だ。」
「分かりきった嘘をつくな！！！！」
さっきまで甘かった雰囲気なんて何処へやら、いつものように騒がしくなった空気が可笑しくて、自然と笑みがこぼれる。
「それで、俺たちは晴れて両思いなのが分かったわけだが、君は俺の恋人になってくれるんだろうな。」
「む、そんなの当たり前でしょ！私をアルハイゼンの恋人にしてください！」
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作者名：やたお | 作成日時：2023年2月13日 16時
