7 私はここにいます ページ10
とは言ったものの、会いたかった相手とこうして一緒の空間に居られるのに会話が出来ないというのはやっぱりもどかしい。
「おい、居るのか？」
霊幻さんのデスクの向かいのソファに座ってぼーっとしていると、前方から霊幻さんの声。
見ると霊幻さんは見えない私の姿を探しているようにこちらにちらちらと視線を動かしている。
居ますよ、私はここにいます。
声にしても届かない事は知っている、けど、霊幻さんにそう伝えたい。
何か、方法はないか。
とにかく霊幻さんに伝えたくて、私はとりあえず机を叩いてバンバンと音を鳴らしてみる。
このように物は触れられるのに、なぜ霊幻さんに触れられないのだろうか。
霊幻さんはというと、いきなり鳴った机の音にびっくりしている。
私が居るという事は伝わっていない様子だった。
他に、他に伝えられる方法は無いのか。
私がうんうん唸っていると、後ろのドアがガチャリと音を立てて開いた。
「こんにちは」
「…おー、モブか。待ってたぜ」
霊幻さんはモブくんに気付くと私の方に向けられていた視線をモブくんの方に移し、ひらひらと手を振りながらそう言った。
「モブくんこんにちは」
私も考えるのをやめ、モブくんと会話する事にした。
「こんにちは」
「お、やっぱりあいつ居んのか？モブ」
「居ますよ、本当に見えてないんですね」
「だから普通の霊は俺には見えねぇんだよ強すぎて」
何回と聞き飽きた2人の会話を聞いていると、モブくんの持っている鞄から一冊の淡い色のノートがはみ出ている事に気が付いた。
「モブくん、鞄からノートはみ出てるよ」
「あ、本当だ。
あ、というか、これ、貴方にあげようと思って持ってきたんです」
モブくんはそういうと鞄からそのノートを取り出して、私に差し出した。
「え、どうして？」
「あ、いや、れ、霊幻師匠と会話する時に使うかな、と思って」
「どういう意味………って、…あ、あ、！」
私がやっと意味を理解すると、モブくんはノートを両手で持ち直してから、少し笑って言った。
「筆談です」
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Lemonaめろんそーだ。(プロフ) - ふぁ！やったぁー！！！このお話読んでくとどんどん引き込まれちゃって、、、。続き見れるの嬉しいです！ (2019年2月6日 0時) (
レス) id: 50d9b31992 (このIDを非表示/違反報告)
sol13(プロフ) - Lemonaめろんそーだ。さん» 久しぶりに見にきたらコメントしてくださってる方がまだいたとは、、、、！！光栄です（ ; ; ）これからまた更新再開していく予定なので頑張ります！！(アカウント違いますけど本人です><) (2019年2月6日 0時) (レス) id: d88c102c87 (このIDを非表示/違反報告)
Lemonaめろんそーだ。(プロフ) - めっちゃ続き気になります、、、 (2019年2月5日 22時) (レス) id: 50d9b31992 (このIDを非表示/違反報告)
初夏LaLa@君恋(プロフ) - とても、面白い作品で楽しく読ませて頂いております(*´ω｀*)私的に落ちは1の霊幻さん落ちがいいです！ (2016年10月30日 23時) (レス) id: 0fdea082c6 (このIDを非表示/違反報告)
青眼鏡(プロフ) - こんにちは、いつも楽しく読ませていただいてます！落ちの件ですが、私は個人的に3を推します← これからも更新、頑張ってください(*´∀｀*) (2016年10月23日 14時) (レス) id: 950397b778 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なずな x他1人 | 作成日時：2016年9月23日 1時
