冒険の章―遺跡の管理人― ページ7
早速フラウィーに此処に誰かいるのかを聞いてみると、思ったよりもすんなりと話してくれた。
「この遺跡はね、トリエルってやつが管理してるんだ。前に来たニンゲン達に攻撃したら全員そいつの所で保護されてたよ。今はわからないけど」
「へぇ…そうなんだね」
「そいつの家の地下にある扉をくぐらないとこの遺跡から出られないんだ」
「じゃあ、そこに行けばいいのかい?でもその話を聞く限りきっと何かと言いくるめられて出られないようになりそうだな…」
「大丈夫だよ。僕に考えがある。毎日彼女は此処を回ってるんだ。いつニンゲンが落ちてきてもいいように。それで、多分今遺跡を回ってる。もうすぐここに来るはずさ。ここは真っ暗だから流石に見えないはず。さっきの花畑のところに行ったらその隙をついてパズルを解きながら扉を通ろう。僕も一度見た事あるけど、鍵はついてなかったから扉は開けられるはずだよ」
「分かった。でもどうやってトリエルさんが出ていくのが分かるの?暗いから自分たちも見えないんだけど…メタトンもあんまり夜目は効かない構造になってるし…」
「なら僕が合図するよ、後で追いつくから心配しなくてもいいよ」
「ありがとう、フラウィー君」
フラウィーはカバンから飛び降りて地面に潜った。私とメタトンは物陰に隠れる。
暫くすると足音が聞こえ始めた。この足音の正体がトリエルさん…?
見てしまえば気配が漏れてしまう。だからどんな人なのかは気になるけど我慢しなくてはいけない!
足音が遠ざかっていき、自分達では足音の判断がつかなくなってしまった時
「今だよ!こっちに走って!」
小さくフラウィーが指示をしてくれた。
私達は悟られないように静かに走った。
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作者名:宵月 | 作成日時:2021年7月6日 23時