138.元通り ページ44
静かな時が流れる。
スミレはなかなか動けずにいた。
あれだけのことをして、みんなが受け入れてくれるのか。
戻っても大丈夫なのか。
様々な思いが頭をかける。
と、その時。
スミレ「!」
スミレに差し出されたのはA手のひら。
スミレはあることを思い出した。
ここに来る少し前、木の葉の里をAと周っていた時の、Aの言葉。
A『良いことだとか、悪いことだとか、誰にどう思われるかとか、そういうのなんてうちにも良くわかんない。・・・だからさ、自分の思うままに進んで見れば良い、うちは側にいるからさ!』
ボルトの様な太陽の様な笑顔。
スミレはそんな彼女の言葉を思い出しながら、彼女のその手を見つめ、そして隣に立つAの顔を見つめた。
スミレ「!!」
スミレの視界に入ったのはまた、あの時の様な温かなAの笑顔。
涙が出そうになるのを堪えて、頷きながらスミレはAの手を握った。
暖かい、太陽の様なその手のひらを。
そして、Aに導かれる様に、みんなの前へ。
スミレ「・・・みんな、ただいま・・・!」
スミレがそう口にしてからは早かった。
みんながスミレの周りに駆け寄った。
これがスミレの選んだ道。
これで、元通りだ。
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キジ(プロフ) - 白猫さん» そう言って頂けて嬉しいです、!ありがとうございます!更新頑張ります! (2020年4月1日 17時) (レス) id: 526360bfc9 (このIDを非表示/違反報告)
白猫 - とても面白くて続きが気になります!更新頑張ってください! (2020年4月1日 12時) (レス) id: f53a1d45b5 (このIDを非表示/違反報告)
キジ(プロフ) - 不動ガゼルさん» ありがとうございます!!なかなか更新できなくてすみません・・・頑張ります! (2019年11月4日 17時) (レス) id: 526360bfc9 (このIDを非表示/違反報告)
不動ガゼル - とても面白いです!続きがスゴく気になります!更新、頑張ってください! (2019年10月22日 19時) (レス) id: d6053f6f59 (このIDを非表示/違反報告)
キジ(プロフ) - 綾さん» ありがとうございます!! (2019年10月14日 18時) (レス) id: 526360bfc9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:キジ | 作成日時:2019年9月16日 19時