115.反応 ページ20
どうしたものか。
一旦それは置いておいて無事で良かったと、笑うAを横目に少しだけ今度はホッとしたようにいのじんは息を吐いた。
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一方ボルトはスミレ達のいた病室から出るとミツキを見つけた。
ボルト「ああ、ミツキ・・・シカダイは?」
ボルトは1人先に急いだが、ミツキはシカダイと一緒にボルトの後を追っていたはずだ。
しかしそこにシカダイの姿はなかった。
ミツキ「シカダイなら途中でAが別室に運ばれたことを聞いて走っていったよ。」
ボルト「・・・シカダイもああ見えて心配性だからな。」
シカダイもAを特に気にかけていた1人だった。
ボルトはそのことを思い出し少し笑って言った。
ミツキ「・・・ボルトはAのこと、心配じゃないの?」
ミツキはボルトの浮かべた笑顔に違和感を感じ、そう尋ねた。
ボルト「・・・心配だけど・・・サラダに止められちまった、おれが原因みたいなもんだしよ。」
しかしボルトはまた笑う。
ミツキはその時ようやく気づいた。
ボルトは悲しさ、悔しさを紛らわすため、誤魔化すために笑っているのだと。
しかし、そのことがわかってもミツキにはどうすることもできなかった。
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その時シカダイは病院の廊下を走っていた。
シカダイ(無事なんだろうな・・・!?A・・・!!)
ただただ無事を祈りながらAがいるという病室へ向かっていた。
そしてようやく見つけると勢いよく扉を開ける。
が、扉を開けるとそこにはアカデミーの休み時間かとツッコミを入れたくなるくらいのんびりと話をするAといのじんの姿。
そんな2人を見てシカダイは固まるしかなかった。
A「おおー、シカダイ!」
Aはシカダイに気づくと彼の気持ちなど全く予想できないのだろう、呑気に手を振った。
シカダイ「・・・・・・はあーーー・・・もう、おれ、帰るわ・・・」
シカダイの頭脳を持ってすればこの状況、数秒あれば理解ができた。
思いっきり深く息を吐くとそう言いながらしゃがみこんでしまった。
いのじん「やっぱりシカダイもそうなるよね。」
A「いのじんの時と同じ反応なんだけど。」
いのじんとAはシカダイを反応を見て少し笑った。
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キジ(プロフ) - 白猫さん» そう言って頂けて嬉しいです、!ありがとうございます!更新頑張ります! (2020年4月1日 17時) (レス) id: 526360bfc9 (このIDを非表示/違反報告)
白猫 - とても面白くて続きが気になります!更新頑張ってください! (2020年4月1日 12時) (レス) id: f53a1d45b5 (このIDを非表示/違反報告)
キジ(プロフ) - 不動ガゼルさん» ありがとうございます!!なかなか更新できなくてすみません・・・頑張ります! (2019年11月4日 17時) (レス) id: 526360bfc9 (このIDを非表示/違反報告)
不動ガゼル - とても面白いです!続きがスゴく気になります!更新、頑張ってください! (2019年10月22日 19時) (レス) id: d6053f6f59 (このIDを非表示/違反報告)
キジ(プロフ) - 綾さん» ありがとうございます!! (2019年10月14日 18時) (レス) id: 526360bfc9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:キジ | 作成日時:2019年9月16日 19時