１１４．心配 ページ19
サラダ「知ってるよ、だから行くなって言ってんの。」
ボルト「・・・」
その時のサラダの声はいつもとは違うものだった。
くだらないことをするボルトを説教するときとはまるで違う声。
その違いがボルトもわかったようで、言い返さずに次の言葉を待った。
サラダ「今回の事件、Aが自分から首を突っ込んでることはわかってる。でも、少しだけ、あんたのために必死になってやってるようにも、私には見えた。」
ボルト「！！」
サラダ「多分、いのじんの目にも、そう見えてたんじゃないかな。」
Aのそばにはきっと今頃いのじんがいる。
そんなところに、A巻き込んだとも言えるボルトが走って行ったらいのじんはどう思うだろう。
ボルトはサラダの言葉を聞くなり、静かに病室から出て行った。
．
スミレたちがいる部屋から少し離れた病室にAはいた。
ベッドに座ってはいるが、足はベッドから降ろされており、Aはその足をゆらゆらと揺らしていた。
そしてAがいるベッドの前には椅子に座るいのじんがいた。
いのじん「はあ・・・心配して損したよ・・・」
A「だからみんな大げさなんだって。」
いのじんはAの様子を見て大きくため息をついた。
大怪我をしたと聞いて慌てて病室に駆け込んだら、まさかの事態だ。
包帯は頭と手に痛々しく巻かれており、顔のあちこちには切り傷を塞ぐためにテープが貼られている。
それにも関わらず、本人はいつも通りのこのテンション。
他からしたら重傷だと思われる姿だが、本人曰く、軽傷らしい。
この何ともいえない状況にいのじんは先ほどからため息ばかりついていた。
A「でも、来てくれてありがと、暇だったんだー、1人でここから出るなって言われてるし。」
いのじん「はあ・・・・・・そりゃそうでしょ、普通はそんなに怪我したら動けないから。」
A「うち丈夫だからさ、こんくらいの傷なら大丈夫なの。」
自慢するかのようにそう話すA。
しかし、その自信がAが無茶をする原因でもあった。
そんなことはとっくにわかっているいのじんだが、これはもうどうしようもないことも知っていた。
いくら止めても自分のやりたいように動くのがA。
それこそが彼女の長所であり短所でもある。
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キジ(プロフ) - 白猫さん» そう言って頂けて嬉しいです、！ありがとうございます！更新頑張ります！ (2020年4月1日 17時) (
レス) id: 526360bfc9 (このIDを非表示/違反報告)
白猫 - とても面白くて続きが気になります！更新頑張ってください！ (2020年4月1日 12時) (レス) id: f53a1d45b5 (このIDを非表示/違反報告)
キジ(プロフ) - 不動ガゼルさん» ありがとうございます！！なかなか更新できなくてすみません・・・頑張ります！ (2019年11月4日 17時) (レス) id: 526360bfc9 (このIDを非表示/違反報告)
不動ガゼル - とても面白いです！続きがスゴく気になります！更新、頑張ってください！ (2019年10月22日 19時) (レス) id: d6053f6f59 (このIDを非表示/違反報告)
キジ(プロフ) - 綾さん» ありがとうございます！！ (2019年10月14日 18時) (レス) id: 526360bfc9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キジ | 作成日時：2019年9月16日 19時
