２５．愛情表現 ページ27
ふと目に入ったのは自身の手。
力を入れる為に握っていたその手からは光が多く漏れ出していた。
爆豪は言っていた。
個性は使っていくうちにだんだん使える幅が広がってくると。
イメージしただけで治癒できるなんて100年早いと。
ならば何のアクションも起こさず治癒できるなんて、それも今の水樹には到底出来ないことだ。
ならば。
爆豪(なるほどな。)
爆豪は水樹の意図を察し、口角を上げた。
水樹は１番光の漏れ出している手で爆豪の手に触れる。
すると水樹の手から爆豪の手へ、水が流れるようにスムーズに光は受け渡された。
みるみるうちに爆豪の傷は治っていった。
水樹「やった！！！」
アクションを起こさないで治癒できないのならアクションを起こせばいい。
至って単純な話だった。
やっとできた他人の治癒に水樹は思わず立ち上がろうとするが。
水樹「っ！」
うまく力が入らなかった。
爆豪「多分だが、それ、リスクがあんな。体力の消費。他人を治癒する代わり、自分の体力が削られる。」
爆豪の言う通り。
治癒にはリスクがあった。
水樹は自由に使えないことに悔しそうな顔をしながら3度目、参考書に頭を沈めた。
そんな彼女に爆豪は。
爆豪「・・・まあ慣れりゃあそれも少しずつどうにかなんだろ。やりゃあ出来んじゃねえか。」
水樹「！」
水樹の頭に乗っかった少しの重み。
爆豪の大きな手だった。
撫でるでもなく、ただ乗せられた手。
それでも水樹には嬉しかった。
幼い頃から自分を引っ張ってくれた爆豪の手は水樹の大好きなもの。
水樹「・・・ありがと。」
爆豪「チッ」
謎の舌打ち
も、きっと彼の不器用な愛情表現からくるものだろう、そう勝手に思い込んで水樹は嬉しそうに頬を染めた。
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キジ(プロフ) - 白丸さん» ありがとうございます・・・！！頑張ります！ (2020年4月20日 17時) (
レス) id: 526360bfc9 (このIDを非表示/違反報告)
白丸 - 作者様の作品とても面白かったです！ 更新頑張ってください！ (2020年4月17日 1時) (レス) id: 80fa021f90 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キジ | 作成日時：2020年4月4日 22時
