８４．楽しいとは ページ37
当たり前だろう、工事中の人たちは怒った。
それに対してシノは謝りにいくしかない。
スミレ「油女先生・・・」
シカダイ「おいおい、どうすんだよこれ・・・」
あたりを見れば先ほどまでの飾りがあちこちに散らばっていた。
ミツキ「あの人、どうしちゃったの？」
シノが謝っている姿を見てミツキがサラダに話しかけた。
あの人とはシノのことのようだ。
サラダ「あの人はやめなよ、一応あれでも私たちの先生なんだから。」
謝りながらもこちらの会話が聞こえているのだろう、シノがダメージを負っていくのがわかる。
ミツキ「そうなんだ。」
イワベエ「知らなかったのかよ！」
ミツキ「でも、あの人から教わることってある？」
A「じゃあ代わりにうちが教えよっか？」
いのじん「あれでも昔はすごかったらしいよ。」
ボルト「他の先生と比べたらいまいち頼りないっつーか、影薄いっつーか！」
いのじん「むしろ影の方が濃かったりしてね〜」
みんなの口が止まることはない。
シノは相当なダメージを負っただろう。
シカダイ「お前らそんな言い方ないだろう？先生ミツキを歓迎してくれてたんだぜ？」
ミツキ「歓迎？僕を？」
スミレ「ミツキくんは楽しくなかったの？」
ミツキ「たの・・・しい・・・？」
どうやら今のミツキにはよくわからないようだった。
．
スミレ「ええっと、油女先生は体調が悪いとのことなので、1限目は自習だそうです。」
スミレのその言葉に騒ぎ始める一同。
先ほどの皆のリアクションがかなりシノを追い詰めてしまったようだ。
イワベエ「おい、どうすんだよ。」
シカダイ「めんどくせえけど、あとで謝りにいった方がいいと思うぜ。」
A「だよねー・・・」
ボルト「ミツキもいくよな？」
いつもボルトの近くにいるミツキ。
今も隣にいると思い、話しかけるボルトだったが、そこにミツキはいなかった。
ボルト「あれミツキは？」
その時、校舎の方から大きな音が聞こえた。
デンキ「何？！」
ボルト「わかんねえけどまた・・・！A！行こうぜ！」
A「うん！」
そう言って2人は音のした方向へ走っていく。
シカダイ「おいボルト！A！」
イワベエ「おめえも混ざれよ。」
2人を呼ぶだけで後ろを追いかけようとしないシカダイに笑顔で誘うイワベエ。
シカダイ「・・・めんどくせえ・・・」
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作者名：キジ | 作成日時：2019年8月23日 20時
