６５．手当て【オリジナル】 ページ18
シカマル「よお。」
A「珍しいね、こんな時間から家にいるなんて。」
シカマル「たまには家に帰らなきゃなってんで。」
火影の側近であるシカマル。
いつも家に帰らずに仕事をする火影のナルトのサポート役だ。
そのためシカマルも家に帰れないことが多い。
そのことをよく知るA。
シカマルがいることに少しだけ驚いた。
いつもは火影室で話す2人だが、久しぶりのプライベートでの会話に盛り上がっている。
前に来た時はテマリにシカマルが怒られていたのであまり話さなかったのだ。
2人がそんな感じで盛り上がっているのにもシカダイは少し引きつつ、ここにAがきた本来の目的を果たす。
シカダイ「そうだ、母ちゃん、医療箱ってどこにある？」
テマリ「何かしたのかい？」
シカダイ「Aがな。」
A「いやー、本当に大したことないんだけど・・・」
シカマル「無茶するガキなところは変わってねえみたいだな。」
昔から任務に行くたびに何かしら怪我をして帰ってきていたA。
それを思い出してシカマルは笑った。
テマリは呆れながら奈良家で滅多に使わない医療箱を探す。
Aはそんなシカマルを嫌そうな顔で見つめる。
テマリ「ほらよ。」
シカダイ「サンキュ。」
テマリ「あたしがやろうか？」
A「自分でできるよ。」
テマリは見つけた医療箱をシカダイに渡したのだが、Aはどうやら自分で手当てしたいようだ。
しかし。
シカダイ「どーせ片手で適当に済まそうって魂胆だろ？」
A「・・・」
さすがシカダイ。
Aの心の奥はお見通しだ。
シカマル「たまにはシカダイにやってもらえよ。」
そんな2人が可笑しくて仕方ないのだろう。
先ほどから変わらず笑いながらそう言った。
A「わかったよ。」
シカダイにシカマル。
この2人が揃えば勝ち目はないと確信したAであった。
それから手当てがしやすいように着替えてきたA。
またこないだと同じく半袖に短パンだ。
シカダイ「うわ・・・ひっでえ・・・」
前まできていたパーカーでは傷が全く見えなかったのでどれだけの傷かはわからなかったのだが、半袖に着替えたことにより露わになった傷。
これまでたくさんの任務と戦いを経験してきたAからすればそれほどでもないのかもしれないが、シカダイにしてみればかなり痛々しいものだった。
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作者名：キジ | 作成日時：2019年8月23日 20時
