第414話 イノシシ解体ショー ページ4
「腹減った〜〜〜！！A、飯！！」
「そんなすぐに作れねェよ！てか、イノシシなんてさばいたことねェ！」
そこか。突っ込むのはそこで良いのか。
普通は妹に飯を作れと頼むことに文句を言うもんじゃないのか。
そんな複雑な思いが、十才の少年達の脳内を通り過ぎていく。
だが、そこは流石ルフィの兄貴分。伊達に三ヶ月も行動を共にしてはいなかった。
「あー、じゃあ解体はおれ達も手伝おう！」
「お前も早く出来るようになれよ」
さっさと思考を切り替えると、新しく出来た小さな妹に、獲物を狩った後の作業を仕込み始める。
リュックから取り出してきたナイフで、慣れないながらも丁寧に皮を削ぎ落としていく。
「お、結構上手いな！」
初めてとは思えない手つきに驚いたサボが褒めると、Aは嬉しそうに笑った。
「明日はAも一緒に行こう！！」
「おう！あの人も、飯はじぶんでちょーたつしろって言ってたしな！」
「そういやお前、戦えんのか？」
ルフィの言葉でふと疑問に思ったのか、エースは手馴れた様子で皮を剥ぎながら少女に尋ねる。
「んー・・・どーだろ」
ナイフを動かすのを一旦止めて、少しだけ考える。
質問に対して最初に思ったことは、『戦えるというのは、基準は誰なのだろう』ということだった。
シャンクス？せんせー？じーちゃん？それともクザンやボルさんくらい？
だけども今日初めて会ったばかりのソバカスと金髪の兄貴達は、きっと皆のことを知らないだろう。
それを考慮に入れた上で、出した結論は。
「わかんないけど、でもけっこーつよくなった！たぶん、兄貴より！」
一番身近で、しかも三ヶ月の間離れていたとはいえ実力をそこそこ知っている己の兄を基準にすればいい。
だがそれは、どうやら兄には不服だったらしい。
「なにをーっ！？」
「なにさーっ！！」
目を吊り上げて憤然とするルフィに、Aも負けじと声を張り上げる。
額がくっつきそうな程、顔を近付けて互いに睨み合う兄妹。
お互いに自分のが上だと思っている、らしい。
「どうどうどう！！・・・なぁるほど、確かにこりゃルフィの妹だな」
そんな弟妹の間に割って入ったサボは溜息交じりに、呆れとも諦めともつかぬ言葉を吐き出した。
二人揃って負けず嫌いで諦めの悪そうな弟妹は、どうやら手間をかけざるを得ないらしい。
それに勘付いた長男二人。片方は愉快そうに、もう片方は仕方なさげに。
これからどうなることやらと、不安と希望を膨らませた。
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師走(プロフ) - 平野澪さん» 先日に引き続きありがとうございます……！！少し更新ペースは遅くなりますが、気長にお待ちいただけると幸いです……！！ (2022年6月8日 14時) (
レス) id: 5000983d6f (このIDを非表示/違反報告)
平野澪(プロフ) - ほんとに面白い！！ずっと応援しています！頑張ってください！ (2022年6月7日 21時) (レス) @page30 id: 46f0f08380 (このIDを非表示/違反報告)
師走(プロフ) - 平野澪さん» コメントありがとうございます！！大好きと言っていただけて、とても光栄です……！！ (2022年6月3日 7時) (レス) id: bdf3575371 (このIDを非表示/違反報告)
平野澪(プロフ) - 面白かった！！！！大好き♡ (2022年6月3日 0時) (レス) @page28 id: 46f0f08380 (このIDを非表示/違反報告)
師走(プロフ) - 団方さん» 今回も本当に長い間開けてしまい申し訳ありません……！本当にお待たせしてしまいますが、絶対に途中で失踪などはしませんし、完結させますので、よろしければ読んでいただけると幸いです……！乾燥ありがとうございます！励みになります！！ (2021年10月10日 15時) (レス) id: 5000983d6f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やっすん | 作成日時：2018年10月26日 19時
