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第410話 一ヶ月って割とすぐ過ぎるよね ページ30

それから一か月、宣言通り基礎から叩き込まれたAは、超人系と自然系であれば粗方制御できるようになっていた。

今は自然系の細かな調整の訓練

「やっぱロギアってむずかしーなー・・・」

「割と大変でしょ、これ」

ロギアは文字の通り“自然”の力。己が自然そのものになる事の出来る力。

だからこそ問題は大きく分けて二つ。

まず一つは火力的な問題。
力の制御ができなければ、思った通りには出せない。

分かりやすい例として、ヒエヒエを上げてみよう。

使い慣れていれば自分の好きな範囲だけを凍らせることが出来る。無論、氷の特性に従うので順々に、もしくは一気に。

だが初心者だとそうはいかない。凍らせる範囲が広すぎたり狭すぎたり、下手すれば自分を凍らせてしまう。

二つ目。こちらの方が重要だが、己の定義だ。

こういうと小難しく聞こえてしまうかも知れないが、要は“どこからどこまでが自分であるか”だ。

再三言うが、ロギアは自然そのもの。自分の身体が自然と一体化することと同義なのだ。

こちらもヒエヒエで例えよう。

覇気を纏っていない蹴りを腕に受けたとする。すると氷の特性に従って、腕は氷となって砕け散る。
ロギアの能力者をイメージすると、砕けてもすぐに肩口から氷が造り出され、腕は何事もなかったかのように再生する。

この場合、砕けた腕は“氷”であり、新しく氷で作り出された腕は“己の腕”という認識が必要となるのだ。

メラメラにしてもそうだ。砲弾を受けても“炎”ならば揺らぐだけ。“己の腹”なら掠っても痛い。

どこまでが“自然”で、どこからが“自分”なのか。
その線引きを体得しなければ、攻撃を受けた時に実体化してしまったり、日常のふとした時に自然化してしまったりと、色々と厄介で大変なことになってしまうのだ。

「ぐぬぬ・・・!クザン、もっかい!」

「はいはい」

実際に使うところを見せる。ぼんやりとしたコツを教える。試す。その繰り返しだ。

「てりゃっ!!」

定めていた線を越えて凍ったのを確認し、クザンは少女の小さな肩を軽く叩く。

「はーい力み過ぎ。もっと肩の力抜いてー、リラックスーリラックスー」

「うぬぬぬぬ」

負けず嫌いで根気もある、何事にも一生懸命な少女。
力が入ってしまうことも多々あるが、それでもやる気の塊のような少女の姿勢は、教えるこちらにも熱が入るというもので。

なるほど、センゴクさんがあんなにも教えたがる訳だと、クザンは今更ながら実感するのであった。

この小説の続きへ→←第409話 遂に始まった特訓



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師走(プロフ) - まつりなさん» ありがとうございます!!これからも更新頑張りますので、応援よろしくお願いします!! (2018年8月30日 11時) (レス) id: c0b11b67c2 (このIDを非表示/違反報告)
まつりな - 続編おめでとうございます!これからも更新頑張ってください!応援してます! (2018年8月28日 19時) (レス) id: 1c501748bb (このIDを非表示/違反報告)
師走(プロフ) - 森田菜々子さん» はい!毎日更新を目標に頑張ります!! (2018年8月24日 14時) (レス) id: 348f2a7da8 (このIDを非表示/違反報告)
森田菜々子 - こちらこそすいません;その代わり最新頑張ってくださいね。コメントだけどケーキでどうぞ。 (2018年8月24日 7時) (レス) id: 9b1c982b1b (このIDを非表示/違反報告)
師走(プロフ) - 森田菜々子さん» 前にも申し上げました通り、自分はケロロ軍曹について然程知識を持ち合わせておりません。ですので申し訳ないのですが、お断りさせて頂きます。申し訳ありません。 (2018年8月24日 0時) (レス) id: 348f2a7da8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:やっすん | 作成日時:2018年8月23日 10時

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