第347話 この時代の名前は ページ27
「エースを解放して即退散とは・・・とんだ腰抜け集団じゃのう、白ひげ海賊団」
響き渡る悲鳴の中で、やけに、その声が、言葉が、はっきりと聞こえた
「船長が船長、それもしかたねェか・・・！所詮・・・先の時代の“敗北者”じゃけぇ・・・！！」
わざとなのか、無意識なのか。苛立ちを覚えさせたその呟きに食ってかかろうとして、隣の兄の顔から表情が消えたのが見えた。
「っエース！！」
いけない、これはマズい。何も考えないままエースの名を呼んだ。
それでもエースは走っていた足を止め、その場に立ち止まる。
「エース！！？」
「・・・“敗北者”・・・？」
突然止まった兄に驚き、声を上げる弟も無視してゆっくりと振り返った。
「取り消せよ・・・今の言葉・・・！！」
「よせエース！！いいから行かねェと！！」
「そうだ！！立ち止まるな！！」
近くに居た奴と一緒にエースの腕を引っ張るものの、赤犬から目を離さぬままに振り払われる
「あいつ、オヤジをバカにしやがった・・・！！」
「エース！！」
「エースってば！！」
兄貴と一緒に名を呼ぶ。
だめだ、本当にダメだ。こうなったエースは、テコでも動かないことを知っている。
「お前の本当の父親、ロジャーに阻まれ、王になれず終いの永遠の敗北者が白ひげじゃァ。どこに間違いがある・・・！！」
赤犬の言葉に油を注がれて、一度焚き付けられた怒りがエースの中で勢いを増して燃え上がる。
「オヤジ、オヤジとごろつき共に慕われて・・・家族まがいの“茶番劇”で海にのさばり」
「やめろ・・・！！」
「数十年もの間海に君臨するも、王には成れず・・・何も得ず・・・！！
終いにゃあ口車に乗った息子という名のバカに刺され・・・！それらを守る為に死ぬ！！
実に空虚な人生じゃありゃあせんか？」
「やめろ！！」
ああなったエースが、頭に血の昇った状態で、冷静でいられる筈が、ない。
「奴さんの言葉に乗るなエース！！戻れ！！」
どこからか聞こえるイゾウの声。だけどもう、だめなんだ。手遅れなんだ。
・・・だから、いつでも動ける準備を。
「この時代の名が！！！“白ひげ”だァ！！！」
怒号とともに繰り出した炎の拳は、溶岩の拳とかち合って大爆発を生み出した。
「っエース！！」
爆炎の中から飛び出してきたエースの腕は、マグマに焼かれて爛れていた。
痛みにのたうつ兄の元に駆け寄り、傷を引き取ってマルコの能力で回復する。
「わしと貴様の能力は、完全に上下関係にある！」！
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師走(プロフ) - 林檎さん» いえこちらこそ見ていただきありがとうございます！！出来る限り毎日更新していきますので、よろしくお願いします！！ (2018年6月13日 22時) (
レス) id: c0b11b67c2 (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - 更新ありがとうございます！！これからも、応援してます！！ (2018年6月12日 22時) (レス) id: 1ef2c0f6cc (このIDを非表示/違反報告)
師走(プロフ) - 林檎さん» ありがとうございます！今ちょっと前の方を手直ししてる感じですけど、もうすぐ更新できると思いますので、よろしくお願いします！ (2018年6月10日 15時) (レス) id: fa589f053a (このIDを非表示/違反報告)
林檎 - 過去の編集？っていうんですかねが終わってからでいいので更新の方お願いします。この作品気に入ってるので応援してます！！ (2018年6月10日 13時) (レス) id: 55fae2266d (このIDを非表示/違反報告)
マリー - 更新待ってました！すごく面白いです☆ (2017年4月3日 16時) (レス) id: c67407c6d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やっすん | 作成日時：2015年12月22日 6時
