第342話 兄妹戦線、降下中！ ページ22
「助かった気になるなァ！！」
「ここがお前達の処刑場だ！！！」
大声を張り上げて銃を乱射してくるけれど、エースは炎で兄貴はゴム。
オレはまあ違うけど、やたらめったら撃ちまくってるだけの銃弾にも対応できないなんて思われるのは心外だ。
「ええいうっとおしい！！」
それでも数があるってのはそれだけで暴力だ。連続して撃ち出される数多の弾を弾き返し、斬り落としてはいくものの、さすがに多すぎる。
こっちに気付いた兄貴が、何も言わぬままオレの身体に腕を巻きつけたと思えば、兄貴の後ろへと引っ張られた。
蜂の巣にせんばかりに降り注ぐ鉛玉は炎の身体を通り抜けていくし、弾力に富んだ身体には受け止められ、逆に跳ね返される始末。
「効かーん！！・・・ん？」
銃弾を跳ね返した麦わらの隙を狙った二人の海兵が、左右からほぼ同時に刀を振り上げる。
だがそれにすぐさま勘付き、弟妹はすぐさま身を低くする。
＿＿＿もちろん、長男の台になることを見越した上で。
振り下ろされた二つの刃は、二人の肩に手を置いた炎の身体を捉えることなく、小さな揺らめきだけを生み出した。
「弟と妹なんだよ。手出し無用で頼む！」
好戦的に口角をつり上げ、すぐそこまで迫っていた海兵諸共、拳を打ち出した勢いそのままに放った炎で燃やし尽くす。
「隙ありぃっ！！」
普通の武器では敵わないと分かっている海兵が、雄たけびを上げながら武装色を纏った剣を、無防備に晒されたその背に突き立てようとした。
「バーカ、そう簡単に傷付けられっかよ」
だが、火拳の足元から聞こえた声に海兵が目をやれば、そこには片膝を落として待ち構えていた舞姫が居た。
納刀、抜刀、納刀。数瞬の内に三つの工程を終えた後、立っていた筈の海兵は鮮血をまき散らして石畳に倒れ伏した。
言葉もなければアイコンタクトもなく、三人の兄妹は自分達を取り囲む海兵達を絶妙な連帯で瞬く間に蹴散らしていく。
「ふふ、なんて息の合いようだ・・・！」
「三人の逃げ道を作れーーーー！！！」
その光景を微笑ましそうに眺める者、思いを新たに兄妹を護ろうとする者。
皆思いは違えども、この戦争の目的を果たした海賊達は戦意を昂らせていた。
「“火拳”と“麦わら”と“舞姫”を処刑しろォォォォォォ！！」
それとは対照的に、海軍側は何が何でもこの三兄妹をどうにかしようと次々と押し寄せ始めた。
第343話 兄心、妹知らず→←第341話 最悪の兄妹、ここに集結！！
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師走(プロフ) - 林檎さん» いえこちらこそ見ていただきありがとうございます！！出来る限り毎日更新していきますので、よろしくお願いします！！ (2018年6月13日 22時) (
レス) id: c0b11b67c2 (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - 更新ありがとうございます！！これからも、応援してます！！ (2018年6月12日 22時) (レス) id: 1ef2c0f6cc (このIDを非表示/違反報告)
師走(プロフ) - 林檎さん» ありがとうございます！今ちょっと前の方を手直ししてる感じですけど、もうすぐ更新できると思いますので、よろしくお願いします！ (2018年6月10日 15時) (レス) id: fa589f053a (このIDを非表示/違反報告)
林檎 - 過去の編集？っていうんですかねが終わってからでいいので更新の方お願いします。この作品気に入ってるので応援してます！！ (2018年6月10日 13時) (レス) id: 55fae2266d (このIDを非表示/違反報告)
マリー - 更新待ってました！すごく面白いです☆ (2017年4月3日 16時) (レス) id: c67407c6d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やっすん | 作成日時：2015年12月22日 6時
