第341話 最悪の兄妹、ここに集結！！ ページ21
熱い、暑い。炎が肌を撫でていく感覚、髪の毛の先から鼻を掠めた焦げ臭いにおい。
炎はいつだって、護ってくれるものだった。隣で暖かくしてくれるものだった。
なのになんでこんなに暑いの、暑い、あついあついあつ
唐突に、熱さから抜け出した。何かに、腕を引っ張られた。
「お前等は昔からそうさ、ルフィ！！A！！」
懐かしい声。ちょっとぬけてて、頭が悪くって、でも、いざって時はすっごく頼りになる聞きなれた声。
「おれの言う事もろくに聞かねェで」
優しい炎。真夏の太陽みたいなくらい熱いのに、傷付けないように気を配る、柔らかな紅の輝き。
「無茶ばっかりしやがって！！！」
腕を掴む逞しい手が見えた。“白ひげ”のマークを刻んだ頼もしい背が見えた。
＿＿＿呆れたように、怒っているように、ほんの少しだけ心配の滲んだ横顔が、見えた。
「エース〜〜〜〜！！！」
「エース！！！」
戦場中に響く雄叫びが、エースを、兄貴を、オレを呼ぶ声が、聞こえた。
「気ィ抜くなルフィ！！A！！」
「おう！！」
「分かってらァ！！」
エースが何かすると踏んで、オレも兄貴も揃って空中で長兄から少し距離を取る。
「“火柱”ァ！！！」
案の定、大声と共に巨大な炎の柱が天を衝かんばかりに吹きあがった。
それを見届けつつ、「ドルドル」を解除してから地に足を着けた。
「戦えるかルフィ！A！！」
「勿論だ！！ハァ・・・ハァ・・・！！」
「誰に聞いてんのさ！オレがこんなんでヘバるワケねェだろっ！！」
エースがいる、すぐ左にいる。兄貴もいる、すぐ右にいる。お互いがお互いの背中を護って、護られる。
“アイツ”が居なくなってからずっと、三人で生きてきた。昔はずっと
「お前等に助けられる日が来るとは、夢にも思わなかった。ありがとう。
A、悪かったな。あの時から今まで、ずっと待たせちまって」
「ししししっ！白ひげのおっさん達が助けてくれたからな！」
得意げに笑う、数年ぶりに見た弟の笑顔は、思い出に残っていたものと大して変わらなかった。
「今更過ぎだっての！・・・あとで褒めろ、それでこの二年のアレコレ全部水に流してやらァ！」
ぷい、と顔を背けた妹の耳は少しだけ赤く染まっていて、荒っぽい口調は照れ隠しなのだろうと分かるのに十分だった。
＿＿＿ああ、勿論。無事に逃げ切って、存分に頭でも撫でてやるさ！
第342話 兄妹戦線、降下中！→←第340話 救出最終局面！
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師走(プロフ) - 林檎さん» いえこちらこそ見ていただきありがとうございます！！出来る限り毎日更新していきますので、よろしくお願いします！！ (2018年6月13日 22時) (
レス) id: c0b11b67c2 (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - 更新ありがとうございます！！これからも、応援してます！！ (2018年6月12日 22時) (レス) id: 1ef2c0f6cc (このIDを非表示/違反報告)
師走(プロフ) - 林檎さん» ありがとうございます！今ちょっと前の方を手直ししてる感じですけど、もうすぐ更新できると思いますので、よろしくお願いします！ (2018年6月10日 15時) (レス) id: fa589f053a (このIDを非表示/違反報告)
林檎 - 過去の編集？っていうんですかねが終わってからでいいので更新の方お願いします。この作品気に入ってるので応援してます！！ (2018年6月10日 13時) (レス) id: 55fae2266d (このIDを非表示/違反報告)
マリー - 更新待ってました！すごく面白いです☆ (2017年4月3日 16時) (レス) id: c67407c6d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やっすん | 作成日時：2015年12月22日 6時
