第6話 なんてラッキー ページ15
結局勝負の結果はつかずじまい。ゾロが道に迷って勝負どころじゃなかった。
しかたなく他のもので勝負しようと勝負し続け、かれこれ2週間が経った。
未だに決着はついていない。何故だか途中で邪魔が入って、毎度毎度勝負どころじゃなくなるのだ。
夜も更け、少し遅めの晩御飯を囲んでいた。
「なあエース」
「んー？・・・なんだ？」
ごくん、と口の中の物を呑み込んでから返事した
「船って今どーなってんの？」
「あれ、言ってなかったか？四日くらい前には直し終わってるぜ？」
「聞いてねェよ！？」
悪い悪いと笑って謝る兄に、妹は仕方ないと言いたげに、ため息を吐いた
「ったく・・・！んじゃ明日にでも出発するかァ」
「ならおれも便乗するかな」
「お、いいね！」
ゾロは世界最強の剣豪になるのが夢なのだそうだ。だからこそ海に出ようとしている、らしい。
わいわいと出航について喋りつつ、早々に眠りについた
そして次の日の早朝。砂浜には二艘の船と三人の人影があった
「晴れたー！」
「出航日和って感じだな！」
空は晴天、風は少し強め。最高の天候だ
「・・・じゃ！また会おうぜ！」
「海のどっかで会えるだろうしな！」
「ああ、じゃあな」
こうして二つの小さな船が、それぞれの夢の為に進んで行った
「楽しかったなー！」
「だな！」
さて、と地図を取り出して次の島を探す
「・・・ん」
「どうかしたのか？」
心配そうに覗き込んでくるエースを見返した
「次の島・・・ここからだと結構かかる」
うげ、と瞬時に目の前の顔が嫌そうに曇る
「まあ食料の心配はねェけど・・・」
「ってか、そろそろ海賊と戦ってみてェ・・・！」
肩を回す兄を見やりながら、そういや悪魔の実食べたいんだっけ、と何ともなしに聞いてみた
「そうなんだけどな・・・そう都合よく手に入るもんでもねェだろ？あれ」
「そうだな、運良く手に入れた海賊船とかから奪うってのが楽でいいけど・・・」
「んじゃ海賊船見っけたら海賊と戦えて、悪魔の実も手に入るかもしんねェから一石二鳥って事だな！」
「いやそんな簡単にみつからねェっての」
少々呆れ気味に鼻を鳴らし、再び双眼鏡を手に海を眺めれば、遠目に一つ船が見えた
「おいエース、噂をすれば何とやら！海賊船だ！！」
「っしゃあ！」
嬉しそうにガッツポーズしている兄は放っておき、見失わないように全速力で漕ぐ
「エースも漕げよ！追いつけなくなんぞ！？」
「お、おう！任せとけ！！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 671人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
師走(プロフ) - あすかさん» コメント返信遅れてしまい申し訳ありません！ですが、面白いと言っていただけて光栄です……！！ (2022年5月30日 13時) (
レス) id: 5000983d6f (このIDを非表示/違反報告)
あすか - 私の名前が入っていてとても面白かったです。 (2022年5月15日 10時) (レス) @page1 id: a58e4bc469 (このIDを非表示/違反報告)
師走(プロフ) - 凛さん» あああやってしまいました！？すみませんご指摘ありがとうございます！直します！更新頑張ります！ (2016年10月11日 13時) (レス) id: c0b11b67c2 (このIDを非表示/違反報告)
凛 - フーシャ村は西の海じゃなくて、東の海です。そこが少し気になったので…他の方にもう指摘されていたらすみません！それと、読み始めたばかりですが面白いですっ！頑張ってください！ (2016年10月10日 17時) (レス) id: 5164f3f35e (このIDを非表示/違反報告)
やっすん(プロフ) - まめみかんさん» 割と自分でも好きなところです 気に言って頂けたなら幸いです！ (2015年12月15日 5時) (レス) id: c0b11b67c2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：やっすん | 作成日時：2014年3月19日 9時
