【NARUTO】少女の、愛４ (ページ10)

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第144話ページ10

「キミは…ボクと正反対ですね」
「は？」
「キミの境遇はよく知りませんが、キミは誰のことも…自分のことすらも信じないタイプでしょう」
「……」
「ボクはガイ先生の言葉を、そして自分自身を信じています。信じていないとここまでやれません」
「……そう」
「キミも…何か1つでもいい。何かを信じてみませんか」
リーは、自分を信じる事で、ここまで強い忍になったんだろう。今だって、ドン底に突き落とされながらも、這い上がろうとする力を持っている。
……私は。
「もう、裏切られるのはごめんだから…」
信じていれば、いつか裏切られる。
私はリーと違う。リーは信念を元に強くなるタイプなんだろうが、私は断ち切る事で強くなるタイプなだけだ。
「私、病室に帰る」
それだけ吐き捨て、さっさと病室から出ていく。
私は誰も信じない。1人で戦っていれば、いつか強くなれる。

本当に？

うるさい。
何故か頭に響いた声に蓋をする。
自分の病室の扉を開け、ベッドに入ろうとした時だった。
「……これ…」
ベッドの傍らには、一輪の花。リーの病室に飾られていた物と同じ種類の物だった。
「………サクラ…」