第140話 シカマル視点 ページ6
カカシ先生とAの訳分からん会話が終わった。殺すって何だ？監視って？……大蛇丸って、誰の事だよ
ギュッと手首を握り締める。俺ってホントに、こいつの事知らねぇんだな。
「シカマル君も修行しないといけないだろうし、いつ帰ってくれてもいいからね」
「や、まぁ、もう少しここに居ます」
適当な返事をしながらも、俺は悔しさが止まんなかった。……何で、話してくれなくなったんだろ。あの時は、俺にだけ泣きながら打ち明けてくれたのに。……やっぱり、大蛇丸って奴が原因なのかな。
「……その中だったら、Aの好物は桃だと思うよ」
「「へ？」」
Aとハモった。急な話の方向転換に驚いたからだ。そういやバッグの中に桃も入れたっけ。昔、アイツが桃のこと好きって言ってたの思い出したから。
「そういえば桃にはいくつか花言葉があったよね。何だか忘れちゃったけど。シカマル君はいい物を送るね〜。それじゃ、頑張れ青春！」
「………？」
桃に花言葉なんかあったか？いや、果物も植物だしそりゃあるか…。なんだっけ、確かイノに昔聞かされたような…。桃の、花言葉…？
『果物にも色〜んな可愛い花言葉があんのよー！例えば、花梨だったら「唯一の恋」とかー、パイナップルは「最愛の人」！それで桃はー…』
"私はあなたの虜です"
「！？ちょっ先生！違っ……」
引き留めようと大声を出したけど、先生は鼻歌とか歌いながらどっかに行っちまった。冷や汗が半端ねぇ。顔がアチィ。何してくれてんだあの人。全然そんなつもりで入れたわけじゃねぇのに、告ったみたいになっちまっただろうが
「………そんなんじゃねぇからな」
クソうるせぇ心臓を宥めながら、声を絞り出す。
「何が？」
で、こいつはいつも通りね…
「このクソ鈍感女…」
「は？」
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作者名：ジェシカ | 作成日時：2023年7月9日 21時
