【NARUTO】少女の、愛４ (ページ4)

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第138話ページ4

「サスケは予選突破したよ」
「！先生」
何故か固まっているシカマルの後ろから、カカシがひょっこりと顔を覗かせる。何故か哀れんだ顔をシカマルに向けている。なんだこいつは。
「サスケ以外は、砂隠れの3人と音隠れのドス。木ノ葉からはナルトにシノにネジ…それからそこに居るシカマル。この9人が突破だよ」
「……アンタも？」
「へ、あ、おう」
呼ばれた事で、漸く我に返ったように返事をするシカマル。こいつ、予選突破できるほど強くなってたのか。
「サスケはまだ目を覚ましてないけど、順調に回復してる。そろそろ起きるさ」
「……そうですか」
何だ、大蛇丸はまだ行動を起こしていないのか。なら、少しは安心……。
……違う。これは、みんなが心配だからじゃない。忘れるなよA。またあいつに会う時の為に、力を蓄えないといけない。大蛇丸の動向を探るのは、その為だ。
「……それよりA、聞いときたい事がある」
「……何ですか」
「大蛇丸と、どういう関係だ」
「……！」
カカシに鋭い目付きで目を合わせられ、思わず怯む。そしてその口振りから、ヒルゼンがずっと、誰にも言わないという約束を守り続けてる事に気がついた。
「………」
「答えてくれ。俺だって教え子に手荒な真似はしたくない」
……私は大蛇丸側に着く気は更々無い。信じてもらえるかはわからないが、事情はヒルゼンが知っている。本当の事を話しさえすれば、疑いは晴れるだろう。けれど、素直に言う事を聞いてしまっても勿体ない。……これは、いい機会だ。
「答えます。……ただその前に、私の言う事を1つ聞いてくれますか」
「何だ」
「南雲という一族について、調べてください。上忍なら沢山の情報が入ってくるはずでしょ」
「……聞いたことがない一族だな」
「外れ里の小さな一族……らしいですから」
少し考えた様子を見せるカカシに、更に追い討ちをかける。
「疑うようなら、ここで私を監視していても構いません。逃げた時は、大蛇丸の仲間として殺してくださってもいいです」
少し悩んだ様子を見せたカカシだったが、数秒後にマスクの下の口を開いた。
「俺は本戦まで用事がある。その後でもいいなら、受け入れる」
「１ヶ月後……少し遅いですが、まぁいいでしょう。返事が来るまで、大人しく入院しています」
これで交渉成立だ。見たか大蛇丸。お前の力を借りずとも、情報を手に入れられるんだ。
なお、シカマルはずっと先生と私の顔を見比べてハテナを飛ばしていた。間抜けな奴。