第137話 シカマル視点 ページ3
「3日も寝てたんだから、まだ本調子じゃねぇだろ。大人しくしてろよ」
「……3日？」
「わかってなかったのか？ずっと寝てたんだぜお前 ……疲れが溜まってたんだろうな」
中忍試験のあの時、Aはサクラ達を守ろうとして倒れたらしい。イノがサクラから話を聞いたそうだ。悪態ついてる癖に、優しさを隠し切れねぇバカな奴。
「とにかく、あと1日は安静だとよ」
「そう」
そこで会話が途切れる。こんなに会話が続いたの、何年振りだろうか。上手く言葉が繋がらねぇ。
「……なんか聞きてぇことあるか？お前が寝てた間の事とか…」
無理やりに話題を絞り出す。今のちょっと不自然だったかも。…ああ、恋愛ってめんどくせぇ。
Aは少し考え込む様子を見せた。その伏し目がちな表情に、顔が熱くなるのを感じる。
最近、会う度にAは雰囲気が柔らかくなっていってる。昔の、それこそ変わっちまった当初なんか、もっと口調とかがキツかった。こんな長く会話なんて、あの頃のあいつなら絶対にさせてくれなかっただろう。……なんか、心境の変化でもあったのかな。
「サスケは、どうなったの」
………は？
なんで、サスケ。同じ班だから？だとしても、ナルトやサクラじゃなく、何で？
「………何」
「え、あ……いや……な、んでサスケ…？」
「……？…気になっただけだけど」
アカデミー時代の、女子達に黄色い歓声上げられてたサスケを思い出す。イノが、「サスケくんに惚れない女の子なんて居ないんだから！」とかとぼけた事言ってたっけ。おい、まさかA、最近お前が丸くなったのって
「………ア、アイツの事、好きなのか？」
「は？」
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作者名：ジェシカ | 作成日時：2023年7月9日 21時
