【NARUTO】少女の、愛４ (ページ2)

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第136話シカマル視点ページ2

Aがぶっ倒れた姿で発見されてから、とうとう今日で3日目。ここに来るのも3回目。今日は、そろそろ起きるかもしれないと踏んで、果物を買ってきた。
見舞いなら花とか持ってきた方がいいのかもしんねーけど…、俺は植物の手入れなんかできねぇし、何より買う時にイノにからかわれるのは目に見えてたから、持って来たのは食い物だけだ。
部屋に辿り着き、そっと中を覗く。Aは起きていた。辺りを見回した後、腕を回したりしている。多分今起きたところなんだろう。声をかけるか迷っていると、Aがポツりと呟いた。
「……抜け出そうかな…」
「目覚め一発目ががそれかよ」
思わずツッコんじまった。Aは驚いた顔でこっちを見て、その後みるみる内に顔が不機嫌になっていく。
「ンなあからさまに不機嫌になんなって」
「帰れ」
「せめて会話してくれ…」
言いながら、俺は病室に入っていき、ベッド近くの椅子に腰掛けた。ちゃんと話すのなんか久しぶりだから、会話が成り立ったとしても余計に緊張する気がする。我ながら情けねぇ。
Aは、訝しげに俺をジロジロと見たあと、ふと俺の手元のバッグに目を止める。
「食うか？」
聞いた俺を、Aはギロリと睨み付けた。おっかねー顔。要らないって事なんだろうが、多分置いといたら後で食うだろう。こいつはそういう奴だ。俺は机にバッグを置いといた。
「私、帰る」
「ダメだ」
「アンタには関係ない」
「関係なくねーよ。カカシ先生が、お前が逃げ出さないように見張ってろってさ」
半分本当で半分嘘だ。毎日見舞いに来る俺を見つけたカカシ先生が、『来た時に起きたら逃げないように言っといてくれない？』って言ってきた。その言葉を拡大解釈させてもらって、俺は見舞いに来る口実を作ってる。