赤薔薇の蕾がつく頃に (ページ30)

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私は「でも、もしも…」なんて考えてしまう。

ううん、そんなことあるはずない…

「……でも、なんか変じゃない？」

『な、何が？』

「だって、嫉妬して冷たくなるなんて、中村さんっぽくなくない？」

『やっぱり、他の理由が……』

「いや、私の読みが外れてる事ないと思うんだけどな……」

「だって中村さんは……」と美波が私を見ながら言うのでゴクリと喉が鳴る。

しかしその後の言葉はなく、中村さんはなんなの？！気になるんですけど？！なんて思って聞くも、「まあそれはきっと時間が教えてくれると信じたい」と言うだけで答えてくれなかった。

しばらくして、難しい顔をしていた美波のスマホが鳴る。

「…あ、瑞稀さんから電話だ！ちょっとごめん、出てくる」

『行ってらっしゃーい』

私はヒラヒラと手を振りパインジュースをすすった。

2,3分して、ジュースがなくなったのでドリンクバーのコーナーに向かう。

ここから見える位置にあるガラス戸の出入口前で電話をする美波をちらっと見ると……

…え、なんか今、私の事見て悪い顔しなかった？

あれは美波がなんか変なこと考えてる時の顔だ…！！

しかも目が合ったら慌てたように逸らされたし！！

何を企んでいるの………？！

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