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駅に着くと既に到着していた飛貴はスマホをいじっていた。
『飛貴！』
「A！……と…誰ですか？」
私が声をかけて、ぱあっと笑顔を見せた飛貴は中村さんを見るなりいぶかしげな顔になる。
「…Aちゃんと同じ大学の中村です」
「…へえ、今まで一緒だったのあなただったんですね。これはどうも、うちのAがお世話になりました」
…なんか飛貴の言い方、嫌味っぽい？
中村さんの方も飛貴を見ていつもの笑顔じゃない、なんとなく怖い目をしているし…
え、何…？と思っていると、いつの間に隣に来ていた飛貴に手を取られる。
「A、帰るぞ」
『えっ、あ、ちょっと待って……中村さん、本当にありがとうございました…！』
お辞儀をすると中村さんは困ったように笑って、「じゃあ、またねAちゃん」と手を振った。
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作者名：なるせ。 | 作成日時：2022年7月20日 12時
